【鉄条網】(てつじょうもう)
barbed wire
茨のようにとがった形状に加工された針金の網。
主に屋外で柵を形成し、動物や人間の侵入を阻止する障害システムとして運用される。
また、人間がよじ登るのを防ぐために壁の天辺に仕掛けられる事もある。
構造上、榴弾などで遠隔的に破壊するのは非常に困難。
突破するためには突撃して工兵が切断するか、戦車など装甲車両が踏み潰す必要がある。
とはいえ、単体では人間を短時間押しとどめるだけの効果しかなく、地雷や機関銃との併用が望ましい。
元々はアメリカの西部開拓時代、広大な平原で生活するカウボーイ達の発明とされる。
木材・石材ともに極めて貴重な大平原の片隅に、必要最小限の物資で牧場を覆う柵を作る事を目的としていた。
その後、家畜泥棒への対策として対人殺傷性が進化し、やがて塹壕に利用されるようになった。
第一次世界大戦においては各国が大々的に採用し、泥沼の塹壕戦を引き起こす原因の一つとなっている。
鉄条網
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/23 17:45 UTC 版)
鉄条網(てつじょうもう、barbed‐wire entanglements)は、鉄線、特に有刺鉄線で作られた柵。
注釈
- ^ これに対処するため日本軍が用意できた唯一の装備はワイヤカッター(鉄線鋏)だったが、これすらも懇意の外国商人が提供してくれたものだった。
陸満普大日記 明治42年 「満大日記 自1月 至12月」在横浜ファーブルブラント 明治42年1月~明治42年12月 陸軍省滿一坤第四〇〇九号 鉄線鋏提供ニ関スル件 砲滿一第一五一号 通牒 官房ヨリブァーブルブラシドへ 七月三日附ボエレル兄第適会ヨリ送付ノ鉄線鋏提供ニ関スル書面正ニ領ス該鉄線鋏ハ頗ル優等ノモノタルハ充分ニ認知セラレ候得共目下我軍ニ於テハ特別ノ考案ニ基ク鉄線鋏ヲ使用致居候ニ付差当ク@文ノ必要モ無之候条様知有之度滿發第五九八二号 追テ見本品ハ当省へ預置候条返戻ヲ要スレハ更ニ申越相成度 大臣宛在横浜[ファーブルブランド]ヨリノ書面訳 拜啓拙者儀ボエレル兄弟商会ヨリ接手致シ候報示ニ従ヒ工商会ノ名義ヲ以テ新式ノ鉄線鋏ヲ閣下二供呈仕候此鋏ハ戦時二於テ通路等ヲ防塞セル鉄線ヲカヲ葷セス切断シ得ルモノ二有之製造者共ノ申ス所二テハ歐洲現存ノ諸式中一モ之二優ルノ良器無之趣二御座候
出典
- ^ “「鉄のカーテン」 撤去までの道のり”. AFP (2020年11月7日). 2020年5月12日閲覧。
鉄条網
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