諏訪氏
出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2024/04/12 16:58 UTC 版)
諏訪氏（すわし／すわうじ）は、社家・武家・華族だった日本の氏族。諏訪大社上社の大祝（おおほうり）を世襲する信濃国諏訪郡の領主であり、神氏（みわし）とも称した。鎌倉時代には北条氏の御内人となり、信濃国の武士団神党の中心となる。戦国時代にも諏訪に勢力を張り、武田信玄に滅ぼされたが、本能寺の変後に一族の諏訪頼忠が旧領を回復。江戸時代には社家・武家が分立して後者は信濃国高島藩（諏訪藩）主家となり、明治に至って華族の子爵家に列する[1]。
注釈
- ^ 『前田氏本神氏系図』のように用明天皇の時代の人物とする文献もある。
- ^ ただし「用明天皇2年」は丁未の乱が勃発した年でもあるため、中世に広く流布していた聖徳太子伝説に由来するという可能性もある[13]。
- ^ 「熊子」「熊古」とも表記される。
- ^ ただし「神氏は金刺氏分家」という立場はあくまで金井らの論であり、『阿蘇氏系図』から直接出てくるものではない[21]。
- ^ 神宝は現在上社本宮の宝物殿に収蔵されている。
- ^ 旧諏訪藩は現米1万6070石（表高3万石）で現米5万石未満の旧小藩に該当[67]
- ^ 『神氏系図』には記録されていないが、ここで追加しておく。
- ^ 旗本・内藤信有の3男。
- ^ 越後新発田藩主・溝口直溥の14男。
出典
- ^ 日本大百科全書(ニッポニカ)『諏訪氏』 - コトバンク
- ^ 諏訪市史, p. 717.
- ^ 塙保己一編「続群書類従巻七十三 諏訪大明神絵詞」『続群書類従 第3輯ノ下 神祇部』続群書類従完成会、1925年（大正14年）、494 - 539頁。
- ^ 金井 1982, pp. 218–277, 「「諏訪大明神絵詞」梵舜本と権祝本の異同対照」.
- ^ 宮坂光昭 著「古墳の変遷からみた古氏族の動向」、古部族研究会 編『古諏訪の祭祀と氏族』人間社〈日本原初考 2〉、2017年、87頁。
- ^ “柴宮銅鐸”. 公益財団法人 八十二文化財団. 2019年1月30日閲覧。
- ^ 寺田 & 鷲尾 2010, pp. 134–138.
- ^ 谷川健一『蛇: 不死と再生の民俗』冨山房インターナショナル、2012年、27-29頁。
- ^ 谷川健一『日本の神々―神社と聖地〈9〉美濃・飛騨・信濃』白水社、1987年、136頁。
- ^ 寺田 & 鷲尾 2010, p. 227.
- ^ 諏訪市史, pp. 692–694.
- ^ 諏訪市史, pp. 711–713.
- ^ 原田実「守矢家文書」『偽書が描いた日本の超古代史』河出書房新社、2018年（平成30年）、81頁。
- ^ 大和岩雄「建御名方命と多氏」『信濃古代史考』名著出版、1990年、220-221頁。
- ^ 宮坂光昭 著「古墳の変遷から見た古氏族の動向」、古部族研究会 編『古諏訪の祭祀と氏族』人間社〈日本原初考 2〉、2017年、77頁。
- ^ 諏訪市史, pp. 686–691, 「第二節 諏訪神社上社・下社」.
- ^ 諏訪市史, pp. 726–727, 「第四節 上社大祝と五官祝」.
- ^ 諏訪市史, pp. 711–712.
- ^ 金井典美 著「諏訪信仰の性格とその変遷―諏訪信仰通史―」、古代部族研究会 編『諏訪信仰の発生と展開』人間社〈日本原初考 3〉、2018年、38-47頁。
- ^ 金井 1982, pp. 103–114, 「諏訪神社神官考」.
- ^ 寺田 & 鷲尾 2010, p. 210.
- ^ 伊藤麟太朗「所謂『阿蘇氏系図』について」『信濃』第46巻第8号、信濃史学会、1994年、696-697頁。
- ^ 村崎真智子「異本阿蘇氏系図試論」『ヒト・モノ・コトバの人類学 国分直一博士米寿記念論文集』1996年（平成8年）、202 - 218頁。
- ^ 福島正樹 (2003年11月24日). “信濃古代の通史叙述をめぐって”. 2019年1月30日閲覧。
- ^ 井原今朝男「神社史料の諸問題 : 諏訪神社関係史料を中心に」『国立歴史民俗博物館研究報告』第148号、2008年、260-262頁。
- ^ 寺田 & 鷲尾 2010, pp. 22–24.
- ^ 寺田 & 鷲尾 2010, pp. 23–24.
- ^ a b c 佐藤雄一「古代信濃の氏族と信仰」（2021年、吉川弘文館）
- ^ 間枝遼太郎「大祝本『神氏系図』・『阿蘇家略系譜』再考―再構成される諏訪の伝承―」『国語国文研究』161号（北海道大学国文学会、2023年8月）
- ^ 間枝遼太郎「大祝本『神氏系図』・『阿蘇家略系譜』再考―再構成される諏訪の伝承―」『国語国文研究』161号（北海道大学国文学会、2023年8月）
- ^ a b c 諏訪市史, pp. 717–719, 「第四節 上社大祝と五官祝」
- ^ 寺田 & 鷲尾 2010, pp. 106–108.
- ^ a b 平山 2002, p. 132.
- ^ 海老名 & 福田 1992.
- ^ 国立歴史民俗博物館所蔵「造六条八幡新宮用途支配事」[34]。
- ^ 平山 2002, pp. 133–134.
- ^ a b c d e 平山 2002, p. 134.
- ^ a b 楠町史, pp. 69, 71–76.
- ^ 平山 2002, p. 135.
- ^ 平山 2002, pp. 135–136.
- ^ a b c d 平山 2002, p. 136.
- ^ 平山 2002, pp. 136–137.
- ^ a b 平山 2002, p. 137.
- ^ 平山 2002, pp. 137–138.
- ^ a b c 平山 2002, p. 138.
- ^ a b 平山 2002, p. 141.
- ^ a b c 平山 2002, p. 143.
- ^ 平山 2002, p. 14４.
- ^ 平山 2002, p. 144.
- ^ a b 平山 2002, p. 145.
- ^ 平山 2002, p. 146.
- ^ a b 平山 2002, p. 147.
- ^ 平山 2002, pp. 147–148.
- ^ a b c d 平山 2002, p. 148.
- ^ a b c 平山 2002, p. 149.
- ^ 『勝山記』、「神使御頭之日記」『山梨県史』資料編6下（県外資料）
- ^ 平山 2002, p. 150.
- ^ a b 「神使御頭之日記」
- ^ 『高白斎記』、「蓮華定院文書」『信濃史料』2
- ^ 『高白斎記』、「守矢頼真書留」『山梨県資』6下
- ^ 丸島和洋「高野山成慶院『甲斐国供養帳』－『過去帳（甲州月牌帳）』－」『武田氏研究』34号、2006年。
- ^ 平山 2011, p. 111.
- ^ 平山 2011, pp. 111–112.
- ^ a b c d 平山 2011, p. 112.
- ^ 平山 2011, pp. 113–114.
- ^ 新田完三 1984, p. 454.
- ^ a b 浅見雅男 1994, p. 151.
- ^ 華族大鑑刊行会 1990, p. 177.
- ^ a b 太田亮『姓氏家系大辞典 第2巻』姓氏家系大辞典刊行会、1934年（昭和9年）、3099 - 3104頁。
- ^ a b 楠町史, pp. 77–78.
- ^ a b c d e f 楠町史, pp. 71–76.
- ^ a b c d e 楠町史, pp. 76–77.
- ^ a b c d e 楠町史, p. 77.
- ^ 楠町史, p. 79.
- ^ 楠町史, p. 72.
- ^ 楠町史, pp. 72, 90.
- ^ 楠町史, p. 90.
- ^ 宮地直一『諏訪史 第2巻前編』信濃教育会諏訪部会、1931年（昭和6年）、317 - 334頁。
- ^ “神氏系図 前田古写本之写”. 信州デジくら. 信州デジタルコモンズ 所蔵:長野県立歴史館. 2020年9月14日閲覧。
- ^ 「神家系図」『諏訪史料叢書 巻28』諏訪教育会、1938年（昭和13年）、1 - 8頁。
- ^ 寺田 & 鷲尾 2010, pp. 208–209.
- ^ 伊藤麟太朗「所謂『阿蘇氏系図』について」『信濃』46(8)、信濃史学会、1994年、696-697頁。
- ^ 村崎真智子「異本阿蘇氏系図試論」『ヒト・モノ・コトバの人類学 国分直一博士米寿記念論文集』1996年、202-218頁。
- ^ 福島正樹 (2003年11月24日). “信濃古代の通史叙述をめぐって”. 2019年1月30日閲覧。
- ^ 井原今朝男「神社史料の諸問題 : 諏訪神社関係史料を中心に」（『国立歴史民俗博物館研究報告』148、2008年、260-262頁。
諏訪氏
出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2020/06/15 19:53 UTC 版)
「小諸藩牧野氏の家臣団」の記事における「諏訪氏」の解説
当主の非行 遠祖は信濃国発祥とみられるが、越後国において与板藩主・牧野氏に仕官。与板在封期には家禄100石代半ばから後半の番頭クラスの家臣であったが、小諸入封数年前の元禄年間に加判まで進んだ（家老になったと誤記した文献もある）。しかし小諸入封前に、当主自身の不行跡・非行があり改易・取り潰し。その後、名跡再興・帰参が許されて下級士分として存続したが、小諸入封後に盛り返すことはなかった。このほか与板在封期に分家として分出された諏訪氏があった。幕末・維新期、士分下禄に諏訪左源太好武（9代藩主による改革後の持高は惣領家16石・徒士格）と、諏訪和田雄好裕（9代藩主による改革後の持高は分家20石・徒士格〜中小姓格）が列した。諏訪和田雄家は、小諸入封後に抜擢給人となった例があり、分家が惣領家より僅かであるが格上の席次となった。 和歌山県高野山金剛峯寺の譜代大名諏訪氏の墓域に信濃小諸諏訪家墓との墓標があるが、当家とは直接、関係がない。墓標については諏訪家臣小室家（家老）を誤記したものとみられ、参拝者などに誤解を与えている（出典、信州高島藩諏訪家廟所 国会図書館蔵）。
※この「諏訪氏」の解説は、「小諸藩牧野氏の家臣団」の解説の一部です。
「諏訪氏」を含む「小諸藩牧野氏の家臣団」の記事については、「小諸藩牧野氏の家臣団」の概要を参照ください。
固有名詞の分類
- 諏訪氏のページへのリンク
