糯粳性による分類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/19 09:20 UTC 版)
稲の食用部分の主成分であるでんぷんは、分子構造の違いからアミロースとアミロペクチンに分けられる。お米の食感は、両者の含有配分によって大きく異なる。すなわちアミロース含量が少ないお米は加熱時にやわらかくモチモチした食感になり、アミロース含量が多いとパサパサした食感になる。日本人の食文化では、低アミロースのお米を「美味しい」と感じる。この好みは、世界的には少数派となっている。 通常の米は20%程度のアミロースを含んでいるが、遺伝的欠損によりアミロース含量が0%の品種があり。これがモチ性品種であり、日本ではもち米と呼ばれる。この特質を持つ作物は稲だけではなく、他にアワ、キビ、ハトムギ、モロコシ、トウモロコシ、オオムギ、アマランサス(けいとう)に見つかっている。また珍しいモチ性作物としてジャガイモの品種(ELIANE)がある。これらのモチ性作物は世界中で栽培されているにもかかわらず、モチ性品種が栽培されている地域は東南アジア山岳部の照葉樹林帯に限定されている。その特異性から、その地域を「モチ食文化圏」と呼称されることがある。
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