第2の哨戒 1945年7月 - 8月
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「トロ (潜水艦)」の記事における「第2の哨戒 1945年7月 - 8月」の解説
7月14日、トロは2回目の哨戒で日本近海に向かった。サイパン島で燃料、水の補給と魚雷のMk18電池魚雷への変更の後、7月24日に哨戒海域に到着した。その日の遅くに、哨戒海域での成果のない捜索から、遠方に移動した。トロの航空援護は18時に終わり、任務部隊の通過により危険な状態に置かれた。トロは指定時間に海域を通過することができず、20時55分に任務部隊をレーダーで観測した。自らの身元を明らかにしようとする試みにもかかわらず、トロは間もなく自らを敵と誤認した2隻のアメリカ軍艦艇により砲撃を受け、砲弾が7,400ヤードの距離に着水したため、22ノットの速度で急速潜航した。トロは照明弾、発煙弾およびソナーで自らを友軍艦艇であると証明しようとしたが、トロが150フィートの距離を通過した時点で任務部隊の艦艇は砲撃を続けていた。トロは400フィートの深さに潜航した。水上艦艇は日本軍の哨戒艇を撃沈したものと考え、その海域で1時間半の間生存者を捜索し、トロが友軍の艦艇であることには気づかなかった。真夜中の1時間後にトロは浮上し、自らの哨戒海域へ向かった。 その朝、トロは救助配備地点へ戻り、午後には救命筏に乗ったイギリス軍パイロット3名を救助した。7月28日に日本本土を攻撃する空母攻撃部隊のためトロは救助配備地点で待機し、7月30日の正午直後に陸軍航空隊のP-51戦闘機からの救助無線を受信した。パイロットはトロの上空を旋回した後、800フィートの高度からパラシュートで降下した。トロの乗組員は7分以内にこのパイロットを救助した。 トロはガビラン (USS Gabilan, SS-252) と会合し、8月1日に救助したイギリス軍パイロットをガビランへ移乗させた。日本本土を攻撃する爆撃機隊が帰還途中の救助配備地点海域を哨戒中の8月5日に、トロは水平線上に濃厚な黒煙を観測した。同海域に着水した機体があることを受信し、煙の源を調査するため全速力で向かった。20分足らずの後に、救命筏で発煙筒を炊いた陸軍パイロットを救助した。数分後にもう1名のパイロットを救助し、彼らを乗艦させた。8月15日、日本は降伏。トロは本州南方で多数の機雷を破壊した後、同海域を8月17日に離れた。8月20日、トロは36日間の行動を終えてアプラ港に帰投した。
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