わいしょう‐ぎんが〔ワイセウ‐〕【×矮小銀河】
矮小銀河 dwarf galaxy
矮小銀河
矮小銀河
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/24 08:51 UTC 版)
詳細は「矮小銀河」を参照 大きな楕円・渦巻銀河が目立つが、宇宙のほとんどの銀河は規模が小さく、これらは矮小銀河と言い、天の川銀河の100分の1程度に当たる数十億個の星を持つにとどまる。近年では差し渡しが100パーセク程度の非常に小さな矮小銀河が発見されている。 多くの矮小銀河は大きな銀河を周回していると考えられる。天の川銀河は少なくとも1ダースの矮小銀河を伴っており、未発見のものを含めれば300-500個程度があるものと思われる。矮小楕円銀河・矮小渦巻銀河・不規則銀河といったものに区分される。矮小楕円銀河の形状は大きな楕円銀河とかけ離れているため、矮小楕円体銀河とも呼ばれる。 天の川銀河周辺にある27個を調査した結果によると、星の総数は高々数百万であるのに対して、その中心部の質量は太陽質量のおよそ1千万倍であることがわかった。これは、銀河質量において暗黒物質が占める割合の高さを示し、また、規模の下限から暖かい暗黒物質(英語版)によって起こされる重力結合の限界を知ることができる可能性も示唆された。
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矮小銀河
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/14 14:59 UTC 版)
矮小銀河は現在、宇宙の再電離期の間の電離光子の主要な供給源だったと考えられている。大部分の仮説において、矮小銀河が主要なエネルギー源であるためには、紫外線での銀河の光度関数(英語版)の対数勾配 (しばしば α で表される) が、現在の値よりも急な α = -2 に近い必要がある。 2014年には2つの離れた光源から、2つの「グリーンピース」と愛称が付けられた銀河がライマン連続光の放射を行う候補天体である可能性があることが同定された。この結果は、これら2つの銀河は赤方偏移が大きいライマンα線とライマン連続光の放射を行う天体の、赤方偏移が小さい類似天体であることを示唆するものである。赤方偏移が大きいライマンα線とライマン連続光の放射を行う天体は、これまでに Haro 11 と Tololo 1247-232 の2つしか発見されていない。局所的なライマン連続光放射天体を発見することは、初期宇宙と再電離の時期に関する理論にとっては重要なことである。これら2つのグリーンピース銀河はスローン・デジタル・スカイサーベイ (SDSS) における整理番号として、1237661070336852109 (GP_J1219) と 1237664668421849521 が与えられている。 新しい研究では、宇宙の再電離が進行する間の紫外線のおよそ 30% は矮小銀河からの寄与によるものであることが示されている。矮小銀河が宇宙の再電離に対してこのような大きな影響を持つ理由は、大きい銀河から脱出できる電離光子の割合はわずか 5% であるのに対し、矮小銀河からは 50% が脱出できるからである。この研究を主導した J. H. Wise はスカイ&テレスコープ誌の取材に対し、「初期は最も小さい銀河が最初に支配的になった。しかしこれらは基本的に自身の超新星と周辺環境の加熱によって自らのガスを吹き飛ばすことによって自分自身を殺してしまう。その後に、より大きな銀河 (しかし銀河系より質量が100倍以上は軽いもの) が宇宙の再電離の仕事を引き継ぐことになる」と述べている。
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