画像誘導放射線治療とは? わかりやすく解説

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画像誘導放射線治療

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/11 08:59 UTC 版)

画像誘導放射線治療英語: image-guided radiatiotherapy (IGRT))とは、2方向以上の二次元画像、三次元画像、または三次元患者体表面構造を利用して、治療計画時の基準位置からの患者位置変位量を三次元的に計測し位置補正することで、治療計画で決定した照射位置を可能な限り再現する照射技術である[1]


  1. ^ 日本放射線腫瘍学会編 画像誘導放射線治療臨床施行のためのガイドライン2019(略称:IGRTガイドライン2019)http://www.jsmp.org/wp-content/uploads/igrt2019.pdf
  2. ^ がん・放射線療法2017 学研メディカル秀潤社; 改訂第7版 P11
  3. ^ 上紺屋 憲彦 放射線治療の進歩と展望 兵庫医科大学医学会雑誌 (0385-7638)44巻1号 Page15-19(2019.09)


「画像誘導放射線治療」の続きの解説一覧

画像誘導放射線治療(IGRT)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/15 09:53 UTC 版)

トモセラピー」の記事における「画像誘導放射線治療(IGRT)」の解説

前述通り従来放射線治療は、毎回照射にあたり皮膚表面記されマーカー照射位置指標としてセットアップする。しかし、より精度の高い照射を行うために画像誘導放射線治療(IGRT)が開発され患者位置合わせるために画像情報利用する方法広まりつつある。トモセラピーもIGRTに対応しており、線形加速器リニアックlinear accelerator)の対側にCT撮像用のキセノン検出器備えられていて、CT撮像が可能である。治療に際しては、照射のたびにCT撮影し、がん(あるいは標的への照射精度担保できる体内構造物)の位置確認して、あらかじめ治療計画作成用いられCT画像との照合行い患者位置補正し照射を行う。これによるセットアップ精度の向上から、計画標的体積planning target volume: PTV)におけるのセットアップマージン(setup margin: SM)を減ずることができ、正常組織被曝低減寄与する。ただし、トモセラピーにおける位置補正CTは、線形加速器用いて撮影される3.5MVのエネルギー用いたmega-voltage CT(MVCT)であり、メタルアーチファクトが生じない等の利点もあるが、S/N比は低い。これに加え治療計画用CT位置補正用MVCTのスライス厚・グリッドサイズなどの位補正精度影響する機械側の因子存在しさらには最終的に位置補正量を決定するのは術者主観であり、これも位置補正精度影響する。セットアップマージンの決定はこれらを考慮して行う必要があり、機械因子検討加え施設毎にセットアップ誤差測定し適切なセットアップマージンを導出しておく必要があるまた、治療中標的移動追随することはできないため、これも考慮して計画標的体積PTV作成には細心の注意を払うべきである。 IGRTは、突き詰めて言えばCTV線量低下最小限抑えるための技術である。 今までは、CTV線量低下対策として、目的病変の「体内での位置変動」や「セットアップ時の位置精度不確かさ」といった因子よる線量低下保障するために、CTVマージン加えてPTV作成していた。PTV辺縁では、線量低下生じても、CTVには十分な線量投与できるという理屈である。 しかし、IGRTにより従来線量低下因子が(完全ではなくても)克服されたなら、PTV線量増加しPTV内の危険臓器有害事象増加するとの報告もある。IG-IMRTでは、そうした危険性考慮してPTV作成する必要がある

※この「画像誘導放射線治療(IGRT)」の解説は、「トモセラピー」の解説の一部です。
「画像誘導放射線治療(IGRT)」を含む「トモセラピー」の記事については、「トモセラピー」の概要を参照ください。

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