原子力防災基礎用語集 |
直線加速器(リニアック)
PDQ®がん用語辞書 |
リニアック
【原文】linac
電気によって高速の素粒子流を作り出す装置。これにより、がん治療に使用可能な高エネルギー放射線を発生させることができる。「linear accelerator(直線加速器)」、「mev linear accelerator(mev直線加速器)」、「mega-voltage linear accelerator(メガボルト直線加速器)」とも呼ばれる。
乳がん用語集 |
リニアック
放射線療法に使われる機械のひとつです。リニア加速器、ライナックともいいます。原子より小さい粒子(通常は電子)を直線軌道上で加速し、治療用の高エネルギーのX線や電子線を発生させる装置です。体の外から体内の病巣部を照射して治療します。
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放射線療法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/02/10 20:51 UTC 版)
(リニアック から転送)
放射線療法(ほうしゃせんりょうほう、 米国では radiation therapy、英国、カナダ、およびオーストラリアでは radiation oncology あるいは radiotherapy[2])は手術、抗がん剤治療とともに癌(がん)に対する主要な治療法の一つである[3]。
がんが発生した臓器の機能と形態を維持しながら治療が行えることを特徴とする[4][5]。アメリカでは3人に2人が利用している[6]。その歴史は19世紀末のエックス線、ラジウムの発見を始まりとし、抗生物質、抗がん剤の開発および外科手術や麻酔法の確立がなされていなかった当時の癌治療はほとんど放射線療法のみであった[7][8]。癌治療の目標には根治(完治)、延命、緩和があるが[9]、放射線療法はこの全てに利用される[10]。がんを完治させる可能性があるのは手術のほかは放射線療法だけであり、しかも放射線療法は患者の負担が少ないやさしい治療法で[11]、高齢者にも適応できる[5]。局所療法のため副作用が少なく、それも大部分は治療後一ヶ月から二ヶ月で自然に治まる[12]。使用される放射線のエネルギーが、正常組織に対して無視できない影響を与えると[13]、後述するように放射線障害と呼ばれる副作用を起こし、その内容も様々であるものの、この影響は放射線治療のメリットに比べて十分小さい[14]。
放射線療法は放射線が生物の細胞を殺す作用を利用しているが、この作用は細胞分裂の盛んな細胞に対して効果が大きく、分裂の盛んながん細胞により大きな影響を与える[15]。放射線ががん細胞のみならず正常細胞にもダメージを与える一面があるものの、がん細胞はダメージに対する回復能力が乏しいため[16]放射線の分割照射は、正常細胞がダメージから回復する時間を与えて行われ、ダメージから回復できないがん細胞だけを死滅させている[17]。がん細胞の数が減少すると免疫細胞側が優勢となり、残ったがん細胞すべてを処分することができるようになる[18]。また、ふだんは免疫細胞が見逃しているがん細胞も放射線照射によってその存在が知られ、免疫細胞はがん細胞の場所に移動し、ただちにこれを処分する[19]。 多方向から標的を狙い打つ定位放射線治療(ピンポイント照射)では安全に高線量放射を行うことができるために、例えば肺がんでは1回10Gy以上の大線量を4回から5回照射して1週間で終了するものであるが、従来の放射線治療より格段に治療成績が向上した[20]。また、抗がん剤の持つ放射線による効果を増加させる性質を利用した化学放射線療法が広く行われるようになり、治療成績の向上に寄与している[20]。
- ^ 西村恭昌 『肺がん』 p.92
- ^ 英語版ウィキペディア導入部(en:Radiation therapy)より
- ^ 鎌田中川 2007, p.115
- ^ 放射線治療は、生活する上で支障となるような合併症をもたらない治療となることが原則であり、合併症が当然とされる手術と異なる。しかし、照射の痕跡が残るため、再度の照射では合併症が生じる危険性が増す。(近藤 1999 pp.15,99)
- ^ a b 西村恭昌 近畿大学医学部放射線腫瘍学部門
- ^ 唐澤 2009, p.14
- ^ 井上手島 2010, p.14
- ^ 人類初の放射線治療は1896年11月24日から12月3日まで、1日1回の照射に分割された形式で行われた。分割されたのは機械の性能が不足していた為であり、その後は治療機器が改良され高線量を1回で照射することも行われたが、20年後には、1回で照射する方式の効果が極めて低いと結論付けられている。現在、経験的知見から推奨される治療計画はどれも同じように分割化されている。(アリソン 2011 p.156)
- ^ 鎌田中川 2007, pp.115-116
- ^ 中川 2007, p.42
- ^ 唐澤 2009, p.12
- ^ 唐澤 2009, p.15
- ^ 近藤誠によれば、治癒率を上げようと線量を多くしたり、照射する範囲を広げたりすることが原因として多いとされている。(近藤 1999 p.99)
- ^ a b c d e f g h i 「3.放射線治療の副作用」『放射線によるがんの治療(特徴と利点) (08-02-02-03)』原子力百科事典ATOMICA
- ^ 中川 2007, p.66
- ^ 中川 2007, pp.66-68
- ^ 唐澤 2009, p.25
- ^ 中川 2007, pp.68-70
- ^ 中川 2007, p.70
- ^ a b 西村恭昌 『肺がん』 p.90
- ^ Ann C. Mertens et al. (2002). “Pulmonary complications in survivors of childhood and adolescent cancer”. Cancer 95 (11): 2431–2441. doi:10.1002/cncr.10978. “The lung is one of the most radiation-sensitive structures in the body. Therapy-related radiation damage to the lung depends on the volume of lung tissue irradiated, the total dose received, and fractionation scheduling.2 Radiation-induced lung disease includes an acute phase of radiation pneumonitis that occurs 2–6 months after exposure.”
- ^ Ann C. Mertens et al. (2002). “Pulmonary complications in survivors of childhood and adolescent cancer”. Cancer 95 (11): 2431–2441. doi:10.1002/cncr.10978. “Chest radiation was associated with a 3.5% cumulative incidence of lung fibrosis at 20 years after diagnosis.”
- ^ Ericka Wiebe al. (2006), “RADIATION-INDUCED LUNG INJURY”, Oncology Exchange 5 (2): 29–32
- 1 放射線療法とは
- 2 放射線療法の概要
- 3 装置
- 4 作用原理
- 5 出典・参考文献
リニアックに関連した本
- 伊藤公一のバセドウ病と診断されたときにまず読む本 (名医の最新治療) 伊藤 公一 主婦の友社
- がん放射線治療技術マニュアル 熊谷 孝三 ピラールプレス
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