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原子力防災基礎用語集

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直線加速器(リニアック)

直線加速器は、線形加速器あるいはリニアック(Linac)ともいい、電子またはイオン直線に走らせながら加速する特徴として、電子またはイオン走行時間合わせて電極を並べ、電極供給した高周波電場利用して加速する感覚的には、サーフボード波乗りをしているようなものである電子陽子イオン)ではその質量異なるため、同じエネルギーでも速度端に違うので、異な設計をしなければならない大型のものは素粒子研究小型のものは医療用や工業用に盛んに使われている。 一般的な病院では、X線電子線を使ったがん治療に直線加速器が広く普及している。直線加速器は、電子流れ加速し、それをタングステンなどのターゲット当てて、できるX線病巣照射する。しかし、がん細胞が深いところにある場合には、手前の正常な細胞多く放射線当ってしまい、副作用が出やすいというデメリットがある。


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リニアック

lineac

放射線療法に使われる機械のひとつです。リニア加速器ライナックともいいます。原子より小さ粒子通常電子)を直線軌道上で加速し、治療用の高エネルギーX線電子線発生させる装置です。体の外から体内病巣部を照射して治療します。

ライナック電子線コバルト照射



ウィキペディア

ウィキペディアウィキペディア

放射線療法

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/02/10 20:51 UTC 版)

(リニアック から転送)

腫瘍と正常組織に対する放射線照射の効果 - 放射線照射が行われてもそれが一定の線量以下においては腫瘍および正常組織にも効果がなく、ある線量を超えると線量の増加とともに効果が増加し、その様子はS字状の曲線で示される[1]
リニアック

放射線療法(ほうしゃせんりょうほう、 米国では radiation therapy、英国、カナダ、およびオーストラリアでは radiation oncology あるいは radiotherapy[2])は手術抗がん剤治療とともに(がん)に対する主要な治療法の一つである[3]

がんが発生した臓器の機能と形態を維持しながら治療が行えることを特徴とする[4][5]。アメリカでは3人に2人が利用している[6]。その歴史は19世紀末のエックス線ラジウムの発見を始まりとし、抗生物質、抗がん剤の開発および外科手術麻酔法の確立がなされていなかった当時の癌治療はほとんど放射線療法のみであった[7][8]。癌治療の目標には根治(完治)、延命、緩和があるが[9]、放射線療法はこの全てに利用される[10]。がんを完治させる可能性があるのは手術のほかは放射線療法だけであり、しかも放射線療法は患者の負担が少ないやさしい治療法で[11]、高齢者にも適応できる[5]。局所療法のため副作用が少なく、それも大部分は治療後一ヶ月から二ヶ月で自然に治まる[12]。使用される放射線のエネルギーが、正常組織に対して無視できない影響を与えると[13]、後述するように放射線障害と呼ばれる副作用を起こし、その内容も様々であるものの、この影響は放射線治療のメリットに比べて十分小さい[14]

放射線療法は放射線が生物の細胞を殺す作用を利用しているが、この作用は細胞分裂の盛んな細胞に対して効果が大きく、分裂の盛んながん細胞により大きな影響を与える[15]。放射線ががん細胞のみならず正常細胞にもダメージを与える一面があるものの、がん細胞はダメージに対する回復能力が乏しいため[16]放射線の分割照射は、正常細胞がダメージから回復する時間を与えて行われ、ダメージから回復できないがん細胞だけを死滅させている[17]。がん細胞の数が減少すると免疫細胞側が優勢となり、残ったがん細胞すべてを処分することができるようになる[18]。また、ふだんは免疫細胞が見逃しているがん細胞も放射線照射によってその存在が知られ、免疫細胞はがん細胞の場所に移動し、ただちにこれを処分する[19]。 多方向から標的を狙い打つ定位放射線治療(ピンポイント照射)では安全に高線量放射を行うことができるために、例えば肺がんでは1回10Gy以上の大線量を4回から5回照射して1週間で終了するものであるが、従来の放射線治療より格段に治療成績が向上した[20]。また、抗がん剤の持つ放射線による効果を増加させる性質を利用した化学放射線療法が広く行われるようになり、治療成績の向上に寄与している[20]


  1. ^ 西村恭昌 『肺がん』 p.92
  2. ^ 英語版ウィキペディア導入部(en:Radiation therapy)より
  3. ^ 鎌田中川 2007, p.115
  4. ^ 放射線治療は、生活する上で支障となるような合併症をもたらない治療となることが原則であり、合併症が当然とされる手術と異なる。しかし、照射の痕跡が残るため、再度の照射では合併症が生じる危険性が増す。(近藤 1999 pp.15,99)
  5. ^ a b 西村恭昌 近畿大学医学部放射線腫瘍学部門
  6. ^ 唐澤 2009, p.14
  7. ^ 井上手島 2010, p.14
  8. ^ 人類初の放射線治療は1896年11月24日から12月3日まで、1日1回の照射に分割された形式で行われた。分割されたのは機械の性能が不足していた為であり、その後は治療機器が改良され高線量を1回で照射することも行われたが、20年後には、1回で照射する方式の効果が極めて低いと結論付けられている。現在、経験的知見から推奨される治療計画はどれも同じように分割化されている。(アリソン 2011 p.156)
  9. ^ 鎌田中川 2007, pp.115-116
  10. ^ 中川 2007, p.42
  11. ^ 唐澤 2009, p.12
  12. ^ 唐澤 2009, p.15
  13. ^ 近藤誠によれば、治癒率を上げようと線量を多くしたり、照射する範囲を広げたりすることが原因として多いとされている。(近藤 1999 p.99)
  14. ^ a b c d e f g h i 「3.放射線治療の副作用」『放射線によるがんの治療(特徴と利点) (08-02-02-03)』原子力百科事典ATOMICA
  15. ^ 中川 2007, p.66
  16. ^ 中川 2007, pp.66-68
  17. ^ 唐澤 2009, p.25
  18. ^ 中川 2007, pp.68-70
  19. ^ 中川 2007, p.70
  20. ^ a b 西村恭昌 『肺がん』 p.90
  21. ^ Ann C. Mertens et al.  (2002). “Pulmonary complications in survivors of childhood and adolescent cancer”. Cancer 95 (11): 2431–2441. doi:10.1002/cncr.10978. “The lung is one of the most radiation-sensitive structures in the body. Therapy-related radiation damage to the lung depends on the volume of lung tissue irradiated, the total dose received, and fractionation scheduling.2 Radiation-induced lung disease includes an acute phase of radiation pneumonitis that occurs 2–6 months after exposure.”
  22. ^ Ann C. Mertens et al.  (2002). “Pulmonary complications in survivors of childhood and adolescent cancer”. Cancer 95 (11): 2431–2441. doi:10.1002/cncr.10978. “Chest radiation was associated with a 3.5% cumulative incidence of lung fibrosis at 20 years after diagnosis.”
  23. ^ Ericka Wiebe al. (2006), “RADIATION-INDUCED LUNG INJURY”, Oncology Exchange 5 (2): 29–32, http://www.oncologyex.com/gif/archive/2006/vol5_no2/5_protocols_practices_2.pdf 


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