生物多様性の減少
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/08 02:47 UTC 版)
「環境に及ぼす人類の影響」の記事における「生物多様性の減少」の解説
「両生類の減少」も参照 生態系のコミュニティから動物が失われることを生物減少 (Defaunation) という。 1970年から2016年にかけて、世界の野生生物の68%が人類の活動によって破壊されたと推定されており、南米では70%損失したと考えられている。『米国科学アカデミー紀要』で公表された2018年5月の調査では、人類文明の黎明期以来、野生哺乳類の83%、海洋哺乳類の80%、植物の50%、魚類の15%が失われてしまったことが判明した。 現在、家畜は地球上にいる全哺乳類のバイオマスの60%を占めており、次に人間(36%)そして野生哺乳類(4%)が続く。IPBESによる2019年の『生物多様性と生態系サービスに関するグローバル評価報告書』によれば、人類文明は100万種の動植物を絶滅の危機に追いやっており、これらの多くは今後数十年で消滅すると予測されている。 植物の生物多様性が減少すると、残っている植物の生産性が低下し始める。結果として、生物多様性の喪失は世界中の生態系の生産性に対する脅威であり続け、これが自然の生態系機能に多大な影響を及ぼす。 合計28,000種の植物を評価した2019年の報告書は、その半分近くが絶滅の脅威に直面していると結論付けた。植物に着目して判明したこの破綻状況は「植物の見落とし(plant blindness)」とされており、動物よりも多くの植物が絶滅に瀕しているため、これは憂慮すべき傾向である。地球上にある居住可能な土地の半分が農業に使われているため、我々の農業増加は生物多様性を植栽する以上の犠牲を払っており、これが植物絶滅危機の背景にある主な理由の1つとされている。
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