現代に於ける装甲
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 01:44 UTC 版)
「プレートアーマー」の記事における「現代に於ける装甲」の解説
上述の通り、銃弾に耐えるため重量を増したプレートアーマーは、面積を徐々に減らしていくこととなり、現在では頭部を守るヘルメットを残すのみである。そのヘルメットにしても、銃弾防御のみを意図したものでなく、爆発の破片や転倒時や落下物などに対する備えでもあり、総合的な安全向上のためのものである。 現在も胴体を守るために用いられているボディアーマーは、砲弾片程度しか阻止できないものから、拳銃弾を防護できるものが、1980年代までは軍用としては一般的であったが、その後には装甲を貫通する目的で作られた小銃用のAP弾(ArmourPiercing)をも停止させうるものまでが実用・普及してきた。大質量ではあるものの高性能品はセラミックプレートやメタルプレートなどをも併用することがあるが、基本的にはプレートアーマーの実用性喪失・衰退後、プレートアーマーとは独自に発達し、性能向上による大質量化と軽量化の間を右往左往しながら、プレートアーマーの後を埋めていった防具である。そのため現代でも低性能品は、柔軟性があって軽量、かつ急所となる部分を重点的に防御する様式が主流である。 全身を被うタイプの鎧は、行動も制限されやすくなるために現在ではすっかり実用性を失っているが、その一方でパワードスーツのようなアイディアもあり、今のところ軍事用のものではサイエンス・フィクションなどにしか登場しないものの、アメリカ軍が真剣に開発中という話も出ている(2010年代現在、未だ研究段階を出ていない)。 現代においてプレートアーマーのように全身を隙間無く防御する装備としては対爆スーツがあるが、これはプレートアーマー以上に重く、総重量は60キロを超えるため歩くだけで精一杯となるが、戦闘用ではなく作業用であるため問題視されてはいない。
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