獣肉料理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/25 20:44 UTC 版)
非常に古い料理で、使用する肉は現在でいうタヌキ、ニホンアナグマ(ムジナ)の汁物であった。タヌキの肉を使用する際は、獣臭がきついので主に悪食をしないとされる11月から2月に獲れたタヌキを使ったとされている。[要出典] 各地の猟師の間では臭いを消すための方法が伝わっており、山梨では前処理として肉を藁で包んで、1週間ほど土中に埋め、その後2時間ほど流水にさらしていたり、岩手では皮を剥ぎ内臓を破らないように取ってから、骨を取り20日間ほど軒下に吊るし、その後、細かく切ってから、沢の水に二昼夜つけてから食用にしたとされる。 酒、ニンニク、ショウガなどを使って臭いを抜くこともあった。たぬき汁にもっぱら味噌が使用されたのも、臭い消しのためと言われている。[要出典] 佐藤垢石の随筆「たぬき汁」では、ある日食通の知り合いを集め、タヌキを各種の料理にして食べる会を開催したとある。この随筆が書かれたのは昭和15年(1940年)のことで、東京では代用食が流行っていたとあり、タヌキも役に立てられないかという考えからであったという。その結果、香辛料を混ぜて作った狸の肉団子と味噌汁は美味、カツやステーキは噛めないほど固く、吸い物は獣臭くて食べられなかったとある。その上で、一流の料理人が作れば食べられるだろうが、素人であれば手の付けられない料理になってしまうだろうとし、タヌキ肉は代用食に不適であると結論付けられたという。 日本では、昔はアナグマとタヌキを明確に区別していなかったので、アナグマ汁のことも、たぬき汁と呼んでいた。アナグマを使ったものは美味であるといわれる。
※この「獣肉料理」の解説は、「たぬき汁」の解説の一部です。
「獣肉料理」を含む「たぬき汁」の記事については、「たぬき汁」の概要を参照ください。
- 獣肉料理のページへのリンク