櫻の園 (漫画)とは? わかりやすく解説

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櫻の園 (漫画)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/27 08:48 UTC 版)

櫻の園
漫画:櫻の園
作者 吉田秋生
出版社 白泉社
掲載誌 LaLa
レーベル ジェッツコミックス
発表号 1985年 - 1986年
巻数 全1巻
全1巻(白泉社文庫)
映画:櫻の園
監督 中原俊
制作 ニュー・センチュリー・プロデューサーズ
封切日 1990年11月03日
上映時間 96分
映画:櫻の園 -さくらのその-
監督 中原俊
制作 「櫻の園」製作委員会
封切日 2008年11月8日
上映時間 102分
テンプレート - ノート
プロジェクト 漫画
ポータル 漫画

櫻の園』(さくらのその)は、吉田秋生オムニバス漫画1985年から1986年にかけて『LaLa』(白泉社)に連載された。

概要

女子高校の演劇部に所属する生徒たちの心模様を描く。全4章から成り、各章のタイトルは「花冷え」「花紅」「花酔い」「花嵐」と季語となっている。

毎年春の創立記念日チェーホフの『桜の園』を演じるのが伝統になっている女子校・桜華学園で、演劇部に所属する少女たちの葛藤を通じて、少女たちの人間関係と心理を描いた。

1990年にじんのひろあき脚本、中原俊監督で実写映画化された。2008年11月、中原俊監督がふたたびメガホンを取り福田沙紀を主演に迎えてリメイクされた。

また、映画と同じじんのひろあきの脚本で舞台化(演出は堤泰之)され、1994年4月東京芸術劇場にて初演、同年10月青山円形劇場にて再演、2007年6月と2009年4月に青山円形劇場で再演。

登場人物

中野 敦子(なかの あつこ)
アーニャ役。付き合って1年になる彼氏のシンイチとそろそろHする時期なのかと悩んでいる。
杉山 紀子(すぎやま のりこ)
ヤーシャ役。何人もの男の子と付き合っており(肉体関係はない)、クラスメイトからは何となく遠巻きにされている。俊一という彼氏がいる。
倉田 知世子(くらた ちよこ)
ラネフスカヤ夫人役。敦子とは中等部からの親友。背が大きいことが悩みで、今までずっと男役ばかりだったので初めての女性役に戸惑う。男女のことについてとても奥手。
志水 由布子(しみず ゆうこ)
ドゥニャーシャ役。演劇部の新部長。同級生だが敦子はなぜか敬語を使ってしまう。男嫌いで、知世子に好意を持っている。
井上 志摩子(いのうえ しまこ)
敦子とは中等部からの親友。男女のことについては耳年増。
中野 綾子(なかの あやこ)
敦子の10歳年上の姉。桜華学園の卒業生。間もなく結婚する。
坂田 シンイチ(さかた しんいち)
敦子の彼氏。別の高校のラグビー部。

発刊

映画

1990年版

1990年11月3日公開。製作はニュー・センチュリー・プロデューサーズ=サントリー、配給はアルゴプロジェクト

ある女子高校の創立記念日[注釈 1]に毎年上演される直前の演劇部舞台裏の騒動を中心に、それに翻弄される少女達の複雑な感情を切なく描いた。20人以上の部員を全員オーディションで選出し、極々普通の少女達の群像をリアルに描いた。

「少女達の友情」という、あまり注目されなかった題材を派手さを抑えて繊細に静かに描ききったことで、クオリティの高い作品として第64回(1990年度)キネマ旬報ベスト・ワン受賞をはじめ各方面で高い評価を受け、同時に興行的にも成功して当時の話題となった。

キャスト

桜華学園・演劇部3年

  • 志水由布子(ドゥニャーシャ / 部長):中島ひろ子
  • 杉山紀子(ヤーシャ):つみきみほ
  • 倉田知世子(ラネフスカヤ):白島靖代
  • 久保田麻紀(ロパーヒン):梶原阿貴
  • 大町真由美(トロフィーモフ):三野輪有紀
  • 平井和代(ガーエフ):白石美樹
  • 戸田麗子(シャルロッタ):後藤宙美
  • 河合喜美子(ピーシチク):いせり恵
  • 井上志摩子(ワーリャ):金剛寺美樹
  • 中野敦子(アーニャ):菅原香世
  • 藤城千晶(フィールス):永田美妙
  • 木村環(エピホードフ):丸山昌子

聖華女子学園

  • 森沢なつ子
  • 西山友紀子
  • 植竹よしみ

知世子ファンの2年生

  • 伊藤礼奈
  • 森典子
  • 広野美保子

桜華学園・演劇部2年

その他

その他スタッフ

ノベライズ

2008年版

2008年11月8日全国公開。配給松竹。主演の福田沙紀は、映画初出演で初主演となる。監督は再び中原俊が務めたが、脚本は『自虐の詩』の関えり香が担当。1990年版のリメイクではなく、リ・イメージとして、内容を一新。現代的な青春ガールズムービーとなっている。名門お嬢様女子高、櫻華学園では、ある事情によりチェーホフ『桜の園』の上演が禁じられており、そこに転校してきた元ヴァイオリニストの女の子が、その上演を復活させようと仲間と共に奔走する話、という設定に変えられている。

キャスト

スタッフ

ロケ地

  • 武蔵野音楽大学入間キャンパスバッハザール(埼玉県入間市)
  • 紅秀峰橋付近の道路(山形県寒河江市)
  • 加藤学園御殿場キャンパス(静岡県御殿場市)
  • 天鏡閣(福島県耶麻郡 外観のみ)
  • 寒河江公園(山形県寒河江市)
  • 山形県立寒河江高等学校(山形県寒河江市)
  • 山形県農業総合研究センター(山形県山形市)
  • 白石川堤一目千本桜(本編及び特典映像 宮城県大河原町)
  • 山形駅前ペデストリアンデッキ付近(山形県山形市)
  • create junction ULURU(神奈川県川崎市)
  • 若宮公園(神奈川県厚木市)
  • スタジオピアB福町(東京都杉並区 ハウススタジオ)
  • 多摩川河川敷(東京都調布市 左岸)
  • 川崎市市民ミュージアム(メイキング映像 神奈川県川崎市)
  • 山形県立博物館教育資料館(特典映像 山形県山形市)
  • 文翔館(特典映像 山形県山形市)
  • 十思スクエア(ビジュアルブック 東京都中央区)

受賞

主題歌

オフィシャルビジュアルブック

  • 「櫻の園」オフィシャルビジュアルブック:撮影 蜷川実花

ノベライズ携帯小説

  • 「櫻の園」:かな(スターツ出版 ¥1,080)

舞台

1994年版

初演

1994年4月5日から4月10日まで東京芸術劇場小ホール1で上演。

キャスト

  • 志水由布子:志村有紀
  • 倉田知世子:石村美果
  • 杉山紀子:主浜はるみ
  • 城丸香織:青木良恵
  • 久保田麻紀:原亜紀子
  • 大町真由美:大津弥生
  • 戸田麗子:一ノ瀬ヨシコ
  • 平井和代:宋ひさ子
  • 河合喜美子:安田鈴江
  • 井上志摩子:浅賀充子
  • 中野敦子:山仲真夕
  • 藤城千晶:佐野碧
  • 木村環:小林麻子
  • 三島一子:江原玲奈
  • 神奈川潮美:小松紀栄
  • 高田真理子:谷川小織
  • 大西加奈子:衰毛かおり
  • 島田祐介:小坂裕治
  • 中野綾子:市石真弓
  • 里美枝美子:吉利治美
  • 演奏出演:土屋玲子(バイオリン)・兼子美紀(ピアノ)

その他スタッフ

  • 脚本:じんのひろあき
  • 構成・演出:堤泰之
  • 美術:本江義治
  • 照明:倉本泰史
  • 音楽:伊東尚司
  • 衣装:池田しょう子
  • 舞台監督:二本松武
  • 演出助手:米田まゆみ
  • 企画・制作:プラチナペーパーズ

再演

1994年10月26日から10月30日まで青山円形劇場で上演。 第8回青山演劇フェスティバル参加作品

キャスト

  • 志水由布子:藤枝真琴
  • 倉田知世子:本田貴子
  • 杉山紀子:かないまりこ
  • 城丸香織:中込佐知子
  • 久保田麻紀:保坂恵麻
  • 大町真由美:八木砂妃子
  • 戸田麗子:小林あや
  • 平井和代:廣嶋かな
  • 河合喜美子:原田砂穂
  • 井上志摩子:西田真知子
  • 中野敦子:三浦典子
  • 藤城千晶:白神直子
  • 木村環:藤井由紀
  • 三島一子:寺田晴
  • 神奈川潮美:土方麻里
  • 高田真理子:北村京子
  • 大西加奈子:派多雅子
  • 島田祐介:小梶直人
  • 中野綾子:青木千恵
  • 里美枝美子:村井理恵
  • 演奏出演:土屋玲子(バイオリン)・兼子美紀(ピアノ)

その他スタッフ

  • 脚本:じんのひろあき
  • 構成・演出:堤泰之
  • 美術:本江義治
  • 照明:倉本泰史
  • 音楽:伊東尚司
  • 衣装:池田しょう子
  • 舞台監督:二本松武
  • 演出助手:米田まゆみ
  • 企画・制作:プラチナペーパーズ

2007年版

2007年6月24日から7月1日まで青山円形劇場で上演。一部はWキャスト(表記は星組公演、月組公演の順)

キャスト

その他スタッフ

2009年版

2009年4月22日から4月29日まで青山円形劇場で上演。一部はWキャスト(表記は星組公演、月組公演の順)

キャスト

その他スタッフ

  • 脚本:じんのひろあき
  • 構成・演出:堤泰之
  • 企画・制作:ネルケプランニング
  • 協賛:ヘンミ計算尺株式会社

2011年版

2011年7月13日から7月18日まで相鉄本多劇場で上演。2011年春に上演予定だったが、東日本大震災の影響で延期となった。

キャスト

その他スタッフ

  • 脚本:じんのひろあき
  • 構成・演出:さわまさし
  • 企画・制作:TUFF STUFF

外部リンク

脚注

注釈

  1. ^ 直接的な表現はないが教室の黒板に「4月14日(日)」と日付が記されている(DVDより)
  2. ^ 進路室に志水と杉山が呼び出された際、聖望学園のチラシが何気なく貼ってある(DVDより)

出典




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