植生分布
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/03/17 02:35 UTC 版)
上流から中流にかけてスギ、ヒノキが分布し、最上流部には加えてブナやシイノキが分布する。源流部の白髪谷は清澄な水質が維持され、天然記念物であるニホンカモシカをはじめとした哺乳類やムカシトンボ、カワセミなどが豊かに生息している。また、標高800m以上の渓流ではオオダイガハラサンショウウオやハコネサンショウウオ等の生物が生息している。永瀬ダムまでの上流区間では清水性種のアマゴやタカハヤなどが確認されている。 永瀬ダムを下るとヒヨドリ、ニホンザル、オオムラサキ等が生息する落葉樹林地帯が広がり、河道沿いには棚田が広がっている。吉野ダム、杉田ダムといったダム区間では水位変動の影響により水生生物の種類は少ない。この区間では遊魚用にアユやコイなどの放流が行われているほか、カワムツ、オイカワ、ウグイ、アマゴなどが生息している。下流域では土砂の堆積により自然裸地が減少し、ツルヨシ等の草地やアカメヤナギやエノキ等の高木林が発達している。林冠・林縁・林床などの多様な環境に多種の昆虫類がすみ分けて生息し、人目に触れにくいことからタヌキやサギ、ホオジロ、アオジ等の生物が確認されている。 交互砂州が形成されている地域ではヒバリやスズメなどの小鳥が生息しており、特に戸板島橋の橋梁はイワツバメの集団繁殖地として県下でも知られている。魚類ではアユやヌマチチブなどの両側回遊魚が遡上して生息している。河口付近の砂礫地ではコアジサシやコチドリ等の集団繁殖地が確認されている他、水域ではボラ、マハゼ等の汽水魚が生息する。
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