東海地方への進出
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 08:42 UTC 版)
東海地方には同じ日本流通産業(ニチリウ)加盟のGMSチェーンである株式会社グランドタマコシ(愛知県一宮市。以下タマコシ)があり、相互に商圏を侵さないよう、平和堂は東海地方へ進出していなかったが、タマコシは2004年(平成16年)2月19日に名古屋地方裁判所に民事再生法を適用して経営破綻した。経営再建支援にはバロー(岐阜県多治見市)も名乗り出ていたが、2004年(平成16年)2月23日に名古屋市で開かれた債権者集会には、スポンサーに名乗りを上げた2社のうち、平和堂社長の夏原平和のみが出席した。正式にスポンサーに決まっているわけでもないのに債権者集会に出席することは「通常では考えられない」と、同業他社から批判される異例の展開を辿った。結局、2004年(平成16年)3月22日に平和堂が「正式にスポンサーとなる基本合意書を締結した」と発表して、子会社平和堂東海が10の店舗とその従業員全員等を引継ぐことになった。 平和堂は完全子会社である株式会社平和堂東海を設立、タマコシの10店舗(岐阜県3店舗、愛知県7店舗)と関連会社2社、事業用地、人員などを引き継ぎ、図らずも東海地方へ進出することとなった。なお、旧タマコシ店舗の一部ではタマコシ時代のロゴが現在も継続しているところがある。また、平和堂引き継ぎ後の閉店が決まっていたJR尾張一宮駅前の一宮本店(タマコシ本社も所在・当初は平和堂東海本社も同居)は、2004年(平成16年)6月に他店舗が平和堂に転換した後も同年9月末までタマコシ名義で営業を続けていた。現在のタマコシ一宮本店跡地にはマンションが建設されている。 2005年(平成17年)5月31日にヤナゲンと業務提携を行い、同年7月11日に買収して事業を引継ぐことを発表し、同年9月1日から100%子会社として新設された株式会社ヤナゲン2店と株式会社ヤナゲンストアー7店が営業を開始した。(一時期は2000年(平成12年)9月には同じ岐阜県を本拠地とするスーパーマーケットのバローとの間でヤナゲンストアの店舗の売買交渉を行っているという報道がされていた)株式会社ヤナゲンストアー7店は当初はそのままの名称で営業していたが、2006年(平成18年)7月に平和堂東海に吸収合併されて消滅し、平和堂の店舗となった。 平和堂東海は2009年(平成21年)7月21日をもって平和堂に吸収合併され、本社直営となった。以後、東海地方にも随時出店を行っている。
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