日本各地の食文化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/14 09:32 UTC 版)
「イルカのすき焼き」の記事における「日本各地の食文化」の解説
民俗学者・中村羊一郎の調査によれば、日本の他の地域にもイルカのすき焼きは散見される。岩手県下閉伊郡山田町の大浦においては、クジラ目の種類は不明だが、イルカをすき焼きにしたと、昭和10年生まれの話者から証言が得られている。また、京都府与謝郡伊根町においては、漁の水揚げが有った際に、イルカかゴンドウクジラをすきやき風にして食した証言が昭和6年生まれの話者から得られている。この地では他に、味噌で煮たり、味噌汁の具などにしたという。また、山口県長門市の青海島においては、鍋煮(なべに:別名「にぐい」)と呼ばれたすきやき風の料理が伝わり、イルカの赤身をネギや春菊と共に煮て、炊けるそばから箸でつついて食したと伝わる。長崎県南松浦郡三井楽町(現:五島市)(五島列島の福江島)においては、「(イルカを)湯がいてからきれいに洗い、コンニャクなども入れてすきやき風にするとうまい」とすき焼き風の料理が語られ、また「頭の大きいニュウドウイルカ(ゴンドウクジラの意)よりもネズミイルカのほうが美味しい」、「イルカの肉を食すと体が温まる」、或いは、1994年の時点で「三井楽の中年以上でイルカを食わない人はいない」などとイルカが盛んに食されていた証言が得られている。
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