新幹線駅併設
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 16:12 UTC 版)
東海道新幹線の計画段階では、市の南部を通過し新幹線駅を在来線の浜松駅ではなく、国鉄浜松工場付近に設置する予定であった(南線案)。しかし、この案では市の通過する区間がすべて土盛りとなり、南北の交通が分断されるなど浜松市にメリットがほぼないとして、市は新幹線駅を浜松駅に併設し、浜名湖の中間を渡る対案(北線案)を要望した。この対案も通過地域からの反発や浜名湖の漁業補償がより増大すること等もあったため、国鉄の静岡工事局の坂本局長は一旦両案を白紙に戻し、現東海道線の高架化を見据えたコース(坂本私案)を提案した。この案は新幹線駅が東海道線と80メートル離れてはいるが市案の希望をほぼ満たす現状のルートとなった。しかし、浜松駅に併設としたことで商店の密集する地域を通過することから、用地買収が非常に難航した。また、駅前広場の設置についても、市や地権者と国鉄側で協議が難航し、決着までにかなりの時間を要した。 東海道線の高架化以前は、新幹線ホームがカーブで建設されているのに対し、在来線ホームは直線のホームとなっていて、駅構内の西側で急なカーブを描く線形となっていたため、在来線ホームと新幹線ホームの間に大きな隙間が生じることとなり、在来線ホームの高架化が完成するまでかなり長い距離の跨線橋により連絡することになった(航空写真の画像を参照)。 1975年頃の駅周辺。国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成 1988年頃の駅周辺。国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成
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