政府の長
政府の長
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/15 15:01 UTC 版)
元首たる大統領、首相など、選挙などで選ばれた政府の長が最高指揮権を持つとされている国。 アメリカ合衆国 詳細は「アメリカ合衆国大統領#軍指揮権」を参照 アメリカ合衆国の各軍の最高指揮権は合衆国大統領にある。ただし、議会への配慮を定めた戦争権限法が1973年に成立している。 イエメン イエメン共和国では、イエメン共和国憲法(英語版)第110条により、共和国大統領が軍の最高司令官と規定されている。また、同憲法第37条によれば、共和国大統領は、国防会議の議長となり、国家とその平和の防衛に関する問題を担当する。 イスラエル イスラエル国では、憲法の一部であるイスラエル基本法(英語版)の軍に関する基本法第2条により、イスラエル国防軍は首相を長とする政府の権限下にあり、国防大臣が政府を代表して軍に責任を持つとされる。他方、国防軍の最高司令官は参謀総長と定められている。参謀総長は、国防大臣の推薦に基づいて政府が任命し、国防大臣に従属する。 エジプト エジプト・アラブ共和国では、1971年憲法(英語版)の下においては、国家元首である共和国大統領が軍の最高司令官とされていた(第150条)。なお、宣戦布告については国会の承認を先に得ることが必要である。2011年革命に際し、エジプト軍最高評議会によって1971年憲法は停止されており、憲法改正が行われる予定である。 韓国 大韓民国では、大韓民国憲法第74条により、大統領に統帥権があると規定されている。 日本 日本国憲法第9条で戦力は保持しないと規定されている関係から、厳密に言えば自衛隊は軍隊ではないが、自衛隊法第7条で内閣総理大臣が自衛隊の最高指揮監督権を持つとしている。 シリア シリア・アラブ共和国では、1973年制定のシリア・アラブ共和国憲法(英語版)第103条により、大統領を全軍の最高司令官と定めている。大統領は、軍の最高司令官としての職務のため必要な決定や命令を発布することができる。 チュニジア チュニジア共和国では、チュニジア共和国憲法(英語版)第44条において、大統領が軍の最高統帥者と定められている。 トルコ トルコ共和国では、1982年制定のトルコ共和国憲法(英語版)の下、国家元首である大統領が統帥権を有するものとされ、軍の出動命令権や参謀総長の任命権を行使する(第104条)。大統領は、最高司令部の代表者であり、トルコ大国民議会の精神に忠実であることが求められる(第117条)。 一方で、トルコは共和国参謀本部を置き、参謀総長がトルコ軍の司令官である。有事の際には、大統領に代わって軍の最高司令官の任務を遂行する(第117条)。参謀総長は、内閣の指名に基づき、大統領が任命する。参謀総長の権限は法律によって定めるものとされ、かつその任務・権限に関し、首相に対して責任を負う。 ロシア ロシア連邦では、ロシア連邦憲法の下で、連邦大統領に統帥権が認められている。
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