抽象表現主義とは? わかりやすく解説

ちゅうしょう‐ひょうげんしゅぎ〔チウシヤウヘウゲンシユギ〕【抽象表現主義】


抽象表現主義

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/01 07:10 UTC 版)

抽象表現主義(ちゅうしょうひょうげんしゅぎ、: Abstract expressionism)は、1940年代後半のアメリカ合衆国で起こり、世界的に注目された美術の動向である。抽象表現主義という語は、1919年にワシリー・カンディンスキーの作品に記述されたのが初めてで、その後1946年にロバート・コーツ英語版が再採用したものである[1]。また抽象表現主義はハロルド・ローゼンバーグ英語版が「アクション・ペインティング」と命名しているものの総称としても使用される[1]


  1. ^ a b  20世紀の美術 p=107
  2. ^ バーネット・ニューマンが一本の白く縦長の細長い色面を「ZIP」と呼び、独自で使っている言葉
  3. ^ Frances Stonor Saunders (2000-04). The Cultural Cold War: The CIA and the World of Arts and Letters. New Pr. ISBN 156584596X 



抽象表現主義

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/02 21:36 UTC 版)

クレメント・グリーンバーグ」の記事における「抽象表現主義」の解説

グリーンバーグは、モダニズム人間経験に関する批評的な視点提供してきたと考えた彼によれば、モダニズムは、それ自体発展し続け大衆文化適応するために姿を変え続けてきた。第二次世界大戦後グリーンバーグは、最高の前衛芸術ヨーロッパではなくアメリカで生まれつつある、と考えようになった。特にジャクソン・ポロック同時代の最高の美術家認めオールオーヴァーカンヴァス一様な平面として絵具で覆う手法)と呼ばれるポロック技法絶賛した1955年論文アメリカ型絵画('American Type Painting')」のなかで、グリーンバーグジャクソン・ポロックウィレム・デ・クーニングハンス・ホフマンバーネット・ニューマンら抽象表現主義の画家を、モダニズム次世代を担う存在として紹介しモダニズム絵画の「平面性(flatness)」を強調する方向に向かうと論じた。彼は、平面性こそがモダニズムオールド・マスター近代以前の大画家たち)の絵画から分かつのである強調し、抽象表現主義を装飾的な壁紙」からハイ・アート純粋芸術)の域へ高めた。しかし、戦後アメリカ進歩的芸術守護者になったというグリーンバーグ主張は、抽象表現主義を文化的プロパガンダ用いるものとして受け取られることがあった。 このような視点から、グリーンバーグ1960年代勃興したポップアートを、大衆文化影響され俗悪なものとして批判した1960年代70年代通じてグリーンバーグマイケル・フリードロザリンド・クラウス後の世代の美術批評家影響与え続けた。しかしグリーンバーグポストモダニズム理論美術社会運動化に敵対的態度取ったので、双方美術家美術史家から反撃受けた(「クレンバッシング(Clembashing)」と呼ばれる)。

※この「抽象表現主義」の解説は、「クレメント・グリーンバーグ」の解説の一部です。
「抽象表現主義」を含む「クレメント・グリーンバーグ」の記事については、「クレメント・グリーンバーグ」の概要を参照ください。

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