小説に由来するもの
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/06 22:37 UTC 版)
「シェアード・ワールド」の記事における「小説に由来するもの」の解説
既存の作品をシェアード・ユニバースに拡大することは、映画やテレビでライセンスされた設定に限ったことではない。例えば、ラリー・ニーヴンは、軍事経験がないために人類とクジン人との間の戦争を適切に描写できないと考え、当初は自分のノウンスペースの設定を他の作家に公開していた。この設定をどの程度他の作家に開放しているかについては、エルフ・スタンバーグがノウンスペースを舞台にしたエロティックな短編小説を創作した際に、「もっとノウンスペースの物語が欲しければ、自分で書かなければならないだろう」というニーヴンの作家メモが話題になったことがある。ニーヴンはそれ以来、彼の設定は依然として「制限された状況下で、許可を得て」のみ使用されることを明確にしており、ニーヴンは「人間・クジン人戦争」シリーズの複数の作家に許可を与えている。対照的に、作家のエリック・フリントは、ファン・フィクション作家とのコラボレーションを直接編集・出版し、1632シリーズを展開している。 また、作者の死後に同様の方法で設定が拡張されることもあるが、この死後の拡張は、シェアード・ユニバースの定義を厳密には満たさない場合もある。そのような例としては、オーガスト・ダーレスがH・P・ラヴクラフトの著作からクトゥルフ神話を発展させたものがあり、その結果、ラヴクラフト自身の作品とは「完全に異なる」と考えられている。死後の展開としては、ルース・プラムリー・トンプソンによるL・フランク・ボームの『オズ』物語の続編や、グレッグ・ベア、グレゴリー・ベンフォード、デイヴィッド・ブリンによるアイザック・アシモフの『ファウンデーション』の世界のさらなる展開などが挙げられる。 この種の出版物の多くは、短編小説のアンソロジーシリーズの形をとっており、時折、独立した小説も出版されている。例えば、ロバート・アスプリンの『Thieves' World』、C・J・チェリイの『Merovingen Nights』、ジャネット・モリスの『Heroes in Hell』などがある。
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