対格言語との違いとは? わかりやすく解説

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対格言語との違い

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/31 00:02 UTC 版)

能格言語」の記事における「対格言語との違い」の解説

日本語では、下の例のように、自動詞主語にも他動詞主語にも助詞「が」付き一方他動詞目的語には「を」が付く。このように自動詞主語他動詞主語が同じ標識日本語なら「が」)で示される場合、その格を主格呼び他動詞目的語の格(日本語なら「を」)を対格と呼ぶ。主格対格を持つ格体系は「主格対格 (nominative-accusative) 型」、略して対格型」と言われる一方、オーストラリアクイーンズランド州の先住民語・ジルバル語(英語版)では、自動詞主語他動詞目的語には何も付かず他動詞主語にだけ ŋgu という標識が付く。このように自動詞主語他動詞目的語同じよう標示される(ジルバル語ならゼロ標示される)場合、その格を絶対格呼び他動詞主語の格(ジルバル語なら ŋgu )を能格と呼ぶ。絶対格能格を持つ格体系絶対格能格 (absolutive-ergative) 型、略して能格と言われるそれぞれの体系をまとめると下表のようになる二つの格体系違い対格能格主格 他動詞主語能格 自動詞主語絶対格 対格 他動詞目的語対格型や能格型の格体系は、文中名詞名詞句標示仕方見られる対格性能格性の例と言える形態論だけでなく、統語論(文の作り方)にも、対格的なものと能格的なものがある。たとえば、文を等位接続詞でつなぐ場合に同じ名詞句省略すること(同一名詞句削除)はさまざまな言語で可能である。英語もその一つだが、省略する名詞句自動詞主語または他動詞主語なければならない。下の例 (b) のように、他動詞目的語削除することができない一方、ジルバル語でも同一名詞句削除可能だが、削除できるのは、自動詞主語他動詞目的語だけで、他動詞主語不可能である。 形態的能格性を示す言語でも、統語論対格的であることが多い。ジルバル語は主要な統語操作関係節・補文・等位接続)において自動詞主語他動詞目的語同じように扱う珍しい例である。 主語普遍的ないくつかの特徴のぞいて考えると、形態論統語論完璧に対格的である言語存在するが、逆に完璧な能格言語は見つかっていない。

※この「対格言語との違い」の解説は、「能格言語」の解説の一部です。
「対格言語との違い」を含む「能格言語」の記事については、「能格言語」の概要を参照ください。

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