基本編成と付属編成
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/17 16:10 UTC 版)
「編成 (鉄道)」の記事における「基本編成と付属編成」の解説
列車の運転に際して、全区間同一の編成のままでは不都合な場合がある。たとえば次の通り。 区間や時間帯によって、輸送量に大きな差がある場合。 区間により有効長の関係等によって、編成の長さが制限される場合。 2.の場合必然的に、区間により編成の長さを短くする必要がある。また1.の場合にも輸送量が少ない区間も長い編成で運転することは、運転に要する動力費などの経費の問題のみならず、車両の有効利用という意味でも無駄がある。 例えばA駅からC駅まで所要時間9時間の設定で、次のように昼行の上下列車を運転したとする。 下り:A駅8:00 → B駅12:00 → C駅17:00 上り:A駅20:00 ← B駅16:00 ← C駅11:00 この列車が10両編成だったとすると、当日に折り返しができないため毎日運転するためには2編成(2組)が必要になり、合計20両の車両が最低限必要になる。 しかし、A駅から途中のB駅までの輸送量が非常に多く、それ以外はさほどでもなければ、編成のうち6両(基本編成)を全区間運転し、4両(付属編成)をA駅・B駅間のみ運転すると、この部分は当日折り返しができるため、毎日同じ編成を使うことができる。したがって最低限必要な車両数は、次のように合計16両で済むことになる。 6両(基本編成)×2組 = 12両 4両(付属編成)×1組 = 4両 このような工夫で、限られた車両数での効率的な運用を図る。 また、電車などをあらかじめ6両の基本編成、4両の付属編成として組成して管理しておき、多客時は10両、閑散時は基本編成6両で運転するほか、場合によって4両の付属編成のみを運転するというような運用を行う場合もある。
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