周辺の経済とは? わかりやすく解説

周辺の経済

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/02 04:21 UTC 版)

五大湖」の記事における「周辺の経済」の解説

五大湖とそれを互いに接続し、あるいは大西洋へとつなぐ五大湖水路セントローレンス海路ミシシッピ川並び北アメリカ重要な水路のひとつである。他にもいくつかの運河五大湖から各地域へと通じている。中でも代表的なのは、1825年建設されエリー運河1848年完成したイリノイ・ミシガン運河である。前者エリー湖ハドソン川を結び、この運河経由することで、五大湖周辺ニューヨークが船で行き来できることになる。後者シカゴからミシシッピ川へと通じ、セントルイス・メンフィス・ニューオーリンズなどミシシッピ川岸の主要都市へと船を進めることができる。このほか、カナダにおいて隣接するアメリカ警戒してアメリカ領内接せず五大湖水路構築する試み19世紀行われオンタリオ湖北東岸のキングストンからカナダ首都オタワにまで通じオタワ川からセントローレンス川通って大西洋到達できるリドー運河1832年完成)や、ヒューロン湖ジョージア湾にあるポート・セバーンから直接オンタリオ湖北岸トレントンにまで通じトレント・セバーン水路などが建設されたが、20世紀後半からは重要性低下し、現在ではもっぱら観光用使用されている。しかし、現代において最も使用される五大湖から海へ水路セントローレンス海路であり、この水路通れ最大限サイズである全長740フィート(226m)、幅78フィート(24m)、喫水26フィート(7.92m)の船舶シーウェイマックス呼ばれ五大湖航行する船の標準となっている。一方で、主に五大湖内のみを航行するにおいてはシーウェイマックス大きさをそろえる必要は必ずしもないため、これより大きな船建造されることがあるまた、セントローレンス海路深さ閘門サイズの関係で世界中洋上用船舶のわずか10パーセントのみしか海路全体航行できないとされ、五大湖と海をつなぐ水路ネックとなっている。五大湖水路で最もよく輸送される品目は、周辺生産される穀物鉄鉱石である。穀物セントローレンス海路使用して海外へ輸出されることが多く逆に鉄鉱石五大湖北端鉱山地域積みこまれて、五大湖南部製鉄所地域使用されることが多く五大湖内で輸送完結する傾向があることが特徴である。 五大湖周辺の州の水道水ともなっている。周辺州政府は共同でこの貴重な水資源管理している。また、周辺地域鉄鉱石石炭石灰石といった天然資源も豊富である。 このように早くから水路交通開拓し、また豊富な水資源天然資源有することで、五大湖周辺、特にアメリカ合衆国側には工業都市発達し北アメリカ有数工業地帯へと成長したメサビ鉄山などスペリオル湖周辺には鉄山点在しダルース積みこまれた鉄鉱石下流ゲーリークリーブランドへと運ばれ、南のアパラチア山脈方面から採掘される石炭合わせることで、鉄鋼産業成長促したデトロイトには自動車産業発達した1950年代に至るまで、「コーンベルト」・「フロストベルト」と呼ばれる周辺一帯隆盛極めた。しかし、現在では「サンベルト」と呼ばれる南部新興工業地帯人口・産業流出しデトロイトゲーリーバッファローなど犯罪貧困環境汚染といった都市問題抱え工業都市少なくない重工業並んで五大湖周辺の経済を支えているのは観光業である。冷涼であるため、湖内点在する無数の島々にあるコテージキャンプ場はじめとする避暑地点在しクルージングヨットキャンプなどのバカンスを楽しむ観光客が多い。また、カワカマス目ノーザンパイクマスキー)やサケ類が豊富であり釣りメッカでもある。趣味的娯楽的な釣り合わせて漁業発達しマス白身魚などの漁業収入地域一帯年間40米ドル達する。

※この「周辺の経済」の解説は、「五大湖」の解説の一部です。
「周辺の経済」を含む「五大湖」の記事については、「五大湖」の概要を参照ください。

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