初期と後期の演出の違い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 07:58 UTC 版)
「水戸黄門 (パナソニック ドラマシアター)」の記事における「初期と後期の演出の違い」の解説
番組開始当初は光圀の頭巾の色が、後のものに比べて暗いトーンで、やや黒みがかっていた。 東野時代の初期ではストーリーの途中で水戸黄門の正体を明かしていた。また、クライマックスでは悪人一味と立ち回りをせずに印籠を出すこともあった(印籠出した後に立ち回りをする場合や背後に代官などが後ろ盾していない場合もある)。 当初のストーリーは訪れた地の藩主の愚行を正すというものも多かったが、次第に藩主は善、配下の代官や家臣が悪というパターンが定着。藩主が悪者(愚者)の場合、光圀の顔を見て「御老公様!」と気づく例も多かった。 立ち回りの時、中期以降では峰打ち(光圀一行を殺害する目的で大物悪人に雇われた忍び軍団などは斬り捨てる)が多かったが、初期は真剣で斬ったり刺すことが多かった。またその過渡期には、峰打ちでありながら真剣で斬るSEが挿入されたままの回もある。 第3部の悪役、薩摩藩城代家老・島津左京の目的は、藩政を牛耳るというレベルではなく倒幕であった。 弥七が通常持つ風車の数は4本である。第2部2話では唯一風車紋の杯が登場している。 東野時代は、悪代官がたとえ悪事に加担していても、光圀が「今回だけは許してやる」などと悪代官を処罰しないこともあった。西村時代以降はそのような事は基本的には無くなったが、それでも稀にそのようなことがあり、その場合は、目溢しすることと引き換えに悪代官にそれまでの悪行の償い(賄賂で受け取った金子を領民達のための善行に使わせる、領民達の要望を叶えさせる、など)をさせたり、今後は決して悪事に走らないように釘を刺すなどしている。また、悪人が牢の中に入れられた後のシーンも登場していた。 放送開始当初は前編と後編に分かれた2週続きのストーリーが多かったが、このドラマは高齢の視聴者が多く、「2週続きのストーリーでは前編の内容を覚えられない」とか「自分は高齢で来週まで生きていられるか分からず、後編を見る前に死んでしまったら悔いが残る」などといったクレームがあったため、第17部を最後に基本的に1話完結となった。ただし、2話完結のストーリーは38部と41部でも例外的に前後編のストーリーが制作されたことがある。本放送で2時間スペシャルの回が1時間枠で再放送される際には、前後2話に分けられる。 第25部まではフィルム撮影だったが、26部からVTR撮影となった。これに伴い登場人物の内面描写の要素が薄れ、演出も極端にシンプルな紙芝居的なものに変化した時期がある。33部からはデジタルシネマ製作に対応した最新のHD撮影システムであり、番組スポンサーであるパナソニックが開発したVARICAMが投入され、HD製作へ対応するとともに、「テレビ映画」独特のフィルムの質感が再現されている。 初期の頃は1部全体で旅の目的地までの道中を描いたものが多いが、中盤や後期の作品では本来の旅の目的は数話で終えてしまうことが多くなる。特に第21部、第26部では旅に出た目的となる事件は最初の1話のみで解決済みとなる。
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