側窓開閉化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 14:14 UTC 版)
「JR東日本209系電車」の記事における「側窓開閉化」の解説
試作車と0・3000・3100の各番台車では、側窓が各車端部の2枚(先頭車)ないし4枚(中間車)しか開かない構造になっていた(ドア間の大窓はすべてはめ殺しの固定窓)。これを補うために貫通路の上部に換気口があり、異常時などで指示があった場合にはカバーのネジを緩めて開くことができるようになっている。しかし、2005年(平成17年)3月23日に京浜東北線大森 - 蒲田間で列車(ウラ3編成)が高圧回路機器の故障により長時間にわたって立ち往生した際に、換気性能の悪さから多数の乗客が体調不良を訴え、停電による長時間停車時の問題点が浮上した。このため、同年末からドア間の大窓を開閉可能とする改造工事が、緊急性の高い京浜東北線・根岸線用0番台については下十条運転区で、他線の車両については各車両基地で、それぞれ改造作業が施工された。ただし、試作車(900/910/920番台)は対象外となった。 この改造では、車体の構造上と改造工事の簡略化を図るためにE231系のような1枚下降式ではなく、はめ殺しの大窓を縦方向に約2:1の割合で二分割し、大きい方の部分に上段下降、下段固定の2段窓を用いて開閉可能にするもので、改造対象は各車両6枚の大側窓のうち4枚に限定されている。 編成数が多いことから各編成の4・5・7号車の窓改造が優先的に行われ、それが完了した後は順次他の号車の窓改造を行った。ただし、6号車の6扉車は工事対象外であった。また、南武線用0番台と八高・川越線用3000・3100番台、および0番台と同様の車体・窓構造の常磐線用E501系についても全車両に施工された。中央・総武緩行線用500番台とE231系900番台(209系500番台と同様の窓構造となっていた)、常磐緩行・千代田線用1000番台は、E217系後期車と同様に先頭車の車体中央の窓のみ施工された。2005年(平成17年)末のウラ38編成(2両の片側のみ)から工事が始まり、2007年(平成19年)4月までに完了した。
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