レクチン経路とは? わかりやすく解説

レクチン経路

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/19 23:50 UTC 版)

補体」の記事における「レクチン経路」の解説

レクチン経路(マンノース結合レクチン(Mannose-Binding LectinMBL経路、MBL-MASP、英: Lectin pathway)は古典経路相同であって、C1qの代わりにオプソニンマンノース結合レクチン、フィコリンを使う。この経路マンノース結合レクチン病原体表面マンノース残基結合することによって活性化される。これはMBL関連セリンタンパク質分解酵素であるMASP-1とMASP-2(それぞれC1rとC1sに似ている)を活性化しC4分解してC4aとC4bに分けC2分解してC2aとC2bに分ける。C4bとC2a古典経路同じく結合してC3転換酵素形成する。これにより古典経路と同様、C5転換酵素であるC4b2a3bが形成され以降古典経路同様に進行する。 フィコリンはMBL相同でMASPを介して同様な機能を果たす。無脊椎動物では適応免疫系はないのでフィコリンが幅を利かせており、病原体識別分子がないということ埋め合わせするように広範囲結合特性をもっている。

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レクチン経路

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/15 06:14 UTC 版)

パターン認識受容体」の記事における「レクチン経路」の解説

そもそもレクチン自体植物種子中から発見されたが、動物赤血球凝固させる因子としてレクチン発見された。これは、レクチンには、血液中に存在する糖鎖結合する因子存在するからである。 そしてその後植物かぎらず動物体内にも糖鎖結合するタンパク質が見つかり、「レクチン」と命名された。 なので、一口にレクチンと言っても様々な種類のものがあり、動物レクチン植物レクチンとは異なる。また、一口に動物レクチンと言っても免疫ではなく細胞接着のための動物レクチン存在している。 本頁では、主に動物由来レクチンについて、また免疫関係性の高そうなレクチンについて述べる。 なんのために動物体内にレクチンがあるのかというと通説としては、貪食細胞であるマクロファージなどによる攻撃標的のための目印であり、レクチンマンノース結合することにより、マクロファージなどに存在する受容体異物として認識することができるようになる一般に考えられている。 レクチンのうち、マンノース結合するものはマンノース結合レクチン(mannose-binding lectin、略称: MBL)と言われている。現在、マクロファージマンノース受容体がある事が分かっている。 真菌などには細胞壁マンノースをもつ細菌もいるので、これらの細菌マクロファージ攻撃するために、マンノース結合するレクチンによって、標的目印をつけているというわけであろう。 客観的な事実としては、これらレクチンは、生体の自然免疫に関わっていることが分かっている。 実際先天性異常患者MBL欠損のある患者は、幼児期易感染性であることが報告されている。 これらMBL関連機構動作に、カルシウムを必要とするレクチンがあるので、そのようなカルシウム依存性レクチンは「C型レクチン」(C-type lectin receptors, 略称: CLR)と言われている。C型「C」とはカルシウムのつづりの事である。 また、このようなレクチンによる自然免疫機構のことを「レクチン経路」という。 一方、「古典的経路」とは獲得免疫のことである。レクチン経路と対比して自然免疫補って働く獲得免疫のことを「古典的経路」という場合もある。

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