ボイラープレート
ボイラープレート(boilerplate)とは、使い回す前提で用意されたテキスト(文言)の通称。いわゆる「テンプレ」「お決まりの」テキストのことである。海外のプレスリリースによくある文末の定型的文言や、コンピュータプログラミングにおいて高頻度で使い回されるソースコード群などを指す意味で用いられる。SEO・デジタルマーケティングの分野では、ウェブページのtitle要素に加えられがちなサイト名・カテゴリー名を指す意味で用いられる。
ボイラープレートという言葉は、そもそもはボイラー(汽缶)の製造銘板のことである。画一的な文字情報が浮き出し文字で刻まれた金属板。これが「使い回される同一の文字情報」の喩えとして用いられるようになったとされる。
ボイラープレート
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/14 09:52 UTC 版)
ボイラープレート(英: boilerplate)とは、原義としてボイラーを製作するための圧延鋼板や、ボイラーに取り付けられる製造所などを記した金属板を指す。
ボイラーの製造銘板が浮き出し文字で構成された金属板であったため、アナロジーとして19世紀終わり頃から20世紀初頭にかけて、印刷分野において繰り返し使用される文面(ロゴや広告)や一定の枠を確保して書かれる配信されたコラムのことを指すようになった。それらの原版は鉛の合金ではなく鉄製であり何度も印刷機にかけることが可能であったし、地方の新聞社は遠方から送られてきた原版をそのまま印刷機にかけることができた。印刷業界におけるボイラープレートは、まさに「テンプレート」であり、その後、紋切り型の文書そのものやコンピュータプログラム上、省略不能な多数の同一あるいは類似記述部分に対してもボイラープレートという用語が用いられるようになった。
ボイラーは人類が初めて産業的に扱った圧力容器であり初期には事故が多発したことから、製造所や製造年などを明示したボイラープレートは製造者責任のような考え方につながる源ともなり、様々な契約書において責任や権利などを記した条項もボイラープレートと呼ばれるようになった。
派生した意味などは下記を参照。
- ボイラープレート(文章) - テンプレート的な文書。
- ボイラープレート (プログラミング) - プログラミング言語の仕様上省略不能で、かつほとんど変更を加えることなく多くの場所に組み込む必要があるソースコードのこと。
- ボイラープレート(宇宙船) - 本来のペイロードと同一の重量や、外形寸法を模した試験用の宇宙船といったものを指してそう呼んでいる。
- ボイラープレート(ロボット) - Paul Guinanによって2000年に発表された作品。20世紀初頭のヴィクトリア時代を描いている。
脚注
- ^ 日経クロストレンド. “「ドアを開けると日本人が殺到してくるぞ」 海外発表会での常識”. 日経クロストレンド. 2021年9月19日閲覧。
ボイラープレート
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/06 06:21 UTC 版)
詳細は「ボイラープレート (宇宙船)(英語版)」を参照 ボイラープレートとは、原義ではボイラーに貼る銘板のことで、そこから転じて、「テンプレート」と呼ばれるようなものの大規模なものを指す英単語である。 宇宙開発では機能しない宇宙船またはシステムで本来のペイロードと同一の重量や、外形寸法を模した(似せた)宇宙船といったものを指してそう呼んでいる。これを用いた試験の結果を本来打ち上げる宇宙船や人工衛星の開発に反映させる。その他、非常時の脱出装置の試験にも用いられる。 宇宙船の開発には多く用いられ、1960年代初頭のNASAでは、多くのボイラープレートが打ち上げられた。ビッグ・ジョー1号や地上試験や大気圏内での飛行試験で使用されたスペースシャトル・エンタープライズ等も含まれる。 NASAのコンステレーション計画でも同様にアレスIロケットの初期の試験でオリオン宇宙船のボイラープレートが使用される予定だった。
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