バルブオーバーラップ
吸気バルブおよび排気バルブが同時に開いている間のクランク角度。吸気バルブは上死点前より開き下死点後に閉じる。一方、排気バルブは下死点前に開き、上死点後に閉じる。吸気バルブが開きはじめたときから排気バルブが閉じるまでは、両方のバルブが同時に開いている。このオーバーラップ間に残留ガスを新気で追い出すが、アイドリング時などの低回転時には、排気が吸気管内に逆流することもあり、エンジンの安定性確保には不利となる。しかし、高速エンジンでは出力を増大させるためバルブオーバーラップを大きく設定する。可変バルブタイミングシステムの採用の目的にバルブオーバーラップの制御が含まれる。
バルブオーバーラップ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/31 15:58 UTC 版)
バルブオーバーラップは、レシプロ内燃機関において吸気ポートと排気ポートを同時に開いている状態のことである。通常、4ストロークエンジンの排気行程の終了間際に吸気ポートを開き、吸気の充填効率改善を目的としている。
- 1 バルブオーバーラップとは
- 2 バルブオーバーラップの概要
- 3 効果
- 4 調整
バルブオーバーラップ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/11 03:12 UTC 版)
「バルブタイミング」の記事における「バルブオーバーラップ」の解説
詳しくはバルブオーバーラップを参照。 シリンダーが排気行程から吸気行程に移行する際に、排気バルブ閉鎖の前に吸気バルブ開放が始まることで、吸排気バルブが同時に開き混合気の流入と排気ガスの流出が同時に起きる区間が発生する。これがバルブオーバーラップと呼ばれるものである。排気ガスが排気ポートに排出される際の負圧(排気パルス)の力を利用して、混合気をシリンダー内に引っ張り込んで充填効率を増すために、このような区間が設けられている。 一般的に排気ガスの力で過給機を回転させて強制的に混合気をシリンダー内に押し込むエンジンでは、過給圧で混合気が排気ポートへ押し出されてしまわないように、バルブオーバーラップはやや短めになっている。逆に過給機の圧力を利用出来ない自然吸気エンジンでは、排気パルスの力を最大限利用するため、バルブオーバーラップは大きめに取られることが多い。 作用角・リフト量の大きいハイカムを使用する事で高回転でも吸気量を確保する事で高出力を得られる。しかし作用角。リフト量が大きくなることで結果的にバルブオーバーラップ領域も拡大されるため、アイドリングや始動、発進が困難、軽負荷時の燃焼が不安定になるなどのデメリットも発生する。
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