ナバス・デ・トロサの戦闘経過とは? わかりやすく解説

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ナバス・デ・トロサの戦闘経過

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/16 16:16 UTC 版)

ナバス・デ・トロサの戦い」の記事における「ナバス・デ・トロサの戦闘経過」の解説

アンダルシア地方ハエン住民の間の小競り合い半ば介入する形で、1212年7月16日ハエン近郊のナバス・デ・トロサで両軍戦闘開始したカトリック連合軍配置は、中央前衛ディエゴ・ロペス2世・デ・アロが、ゴンサロ・ヌニェス・デ・ララ(スペイン語版)が騎士修道会率いて主力部隊指揮アルフォンソ8世ロドリゴ伴い後衛指揮したサンチョ7世アビラセゴビアメディナ・デル・カンポ軍勢左翼右翼ペドロ2世軍勢が陣取っていた。ムワッヒド軍は前線アラブ人ベルベル人部隊アンダルス主力部隊掩護後方の丘でナースィルのいる天幕黒人親衛隊周り固めた。はじめは小競り合いのような戦い繰り返された。カトリック連合軍は約5万ムワッヒド軍は約125千の兵力であったナバラ王サンチョ7世剛勇王」の雄姿スペイン北部ロンセスバージェス会堂ステンドグラス画像より。 ムワッヒド軍は正面からの衝突をなるべく避けてカトリック連合軍疲れてくるのを待つ戦術をとった。イスラム軍はカトリック軍の2倍をはるかに凌駕する兵力であり、後退するように見せかけて、主力の厚みを生かして一気反攻するつもりであった。つまり、カトリック連合軍挑発しておいて混乱しているところをアンダルス本国ベルベル人構成され圧倒的な戦力をもってイベリア半島から一気叩き出すつもりであったイスラム教徒軍が後退始めた時、それを見ていたカトリック連合軍陣中では、アルフォンソ8世臣下である騎士たちや王子正面にいた。アルフォンソ8世カトリック王たち共通の、そして自分自身課せられた使命を果たすチャンス見てとった。アルフォンソ8世ナースィル本陣反対側の脇腹突撃をかけた。この攻撃カトリック連合軍士気奮い立たせた。一方ムワッヒド軍は大混乱陥ったアラゴン軍やナバラ軍の小競り合いのような戦い形勢一気に傾いた。 この時、伝説のように語られるサンチョ7世突撃が行なわれた。彼は揮下の精鋭率いてナースィル本陣めがけて突攻し、本陣テントを鎖のように守る屈強な奴隷による親衛隊打ち破ってテントまで斬り込んだナースィルとその軍勢慌てふためいて、9万と10万ともいえる犠牲者出して敗走した一方カトリック連合軍戦死者2000人ほどであった主な犠牲者騎士修道会集中していた。カラトラバ騎士団旗手であるペドロ・ゴメス・デ・アセベード(Pedro Gomez de Acevedo)、サンティアゴ騎士団修道長(comendator)アルフォンソ・フェルナンデス・デ・バリャドーレス(Alfonso Fernandez de Valladares)、サンティアゴ騎士団隊長ペドロ・アリアス(Pedro Arias、大怪我負い8月3日死亡)、テンプル騎士団隊長ゴメス・ラミレス(Gomez Ramirez)、カラトラバ騎士団隊長ルイ・ディアス(Ruy Diaz)は、指揮できないほどの悲惨な怪我をしていた。一方敗北したナースィル本国逃げ帰ることはできたものの、翌1213年マラケシュ事故死した。 カトリック連合軍の勝因士気の差にあったとされ、アルフォンソ8世はアラルコスの雪辱を果たすことに執念燃やし一般兵士も十字軍精神戦利品獲得野心ない交ぜになり士気高かった反対にムワッヒド軍は混成部隊纏まり欠きナースィルアンダルス人やモロッコ人を差別していたため士気低かった。イブン・カーディスの処刑もそれを助長戦闘中サンチョ7世部隊本陣に迫るとナースィル逃走したことが決定的な大敗になったナバラ王国盾形紋章はこの戦い契機に、赤地金の鎖描かれ中央エメラルド配される図柄となった。この紋章は今もスペイン王国紋章右下部分に見ることができる。

※この「ナバス・デ・トロサの戦闘経過」の解説は、「ナバス・デ・トロサの戦い」の解説の一部です。
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