チュクチ・カムチャツカ語族
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/06 16:20 UTC 版)
チュクチ・カムチャツカ語族 | |
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話される地域 | ロシア東端部 |
言語系統 | 古アジア諸語の一つ |
下位言語 |
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Glottolog | chuk1271[1] |
チュクチ・カムチャツカ語族の分布。斜線が17世紀、赤塗りが20世紀末の分布 |
チュクチ・カムチャツカ語族(チュクチ・カムチャツカごぞく)は、シベリア北東端部のチュクチ半島からカムチャツカ半島にかけて話されている、いわゆる古シベリア諸語(古アジア諸語)に含まれる言語からなる語族。ルオラヴェトラン諸語とも[2]。
概要
北部のチュクチ語派と南部のカムチャツカ語派に分けられ、いずれも現在、民族としては存続していても話者は少なく消滅の危機(または既に死語)にある。
共通の性質としては、抱合語(複統合語)で能格言語であり、破裂音・破擦音には無声音しかない点などがある。チュクチ語派では特に子音の種類が少なく、摩擦音には有声音系列しかない。ほとんどの言語が母音調和をしめす。
下位分類
- チュクチ語派(チュコト語派) - 北部
- カムチャツカ語派 - 南部
- イテリメン語(別名カムチャダール語。現在残るのはカムチャツカ半島西部の西部方言のみ。かつては東部・南部の各方言もあった。チュクチ語派とは大きく異なり、別の語族と考える説もある。)
他の語族との関係(仮説)
- ユーラシア大語族仮説:アルタイ諸語、ウラル・ユカギール語族、インド・ヨーロッパ語族などと関係
- ウラル・シベリア語族仮説:ウラル語族、ユカギール語族、エスキモー・アレウト語族と関係
- チュクチ・カムチャツカ・アムール語族仮説:ニブフ語と関係
脚注
- ^ Hammarström, Harald; Forkel, Robert; Haspelmath, Martin et al., eds (2016). “Chukotko-Kamchatkan”. Glottolog 2.7. Jena: Max Planck Institute for the Science of Human History
- ^ 『世界の言語と国のハンドブック』下宮忠雄(大学書林)
チュクチ・カムチャツカ語族
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/03 22:10 UTC 版)
「古シベリア諸語」の記事における「チュクチ・カムチャツカ語族」の解説
シベリア東端部のチュクチ半島やカムチャツカ半島などで使われている。チュクチ語とそれに近いコリャーク語(コリャーク)、アリュートル語、ケレク語、さらに、別系説もあるが離れた言語としてイテリメン語(カムチャダール語)がある。いずれも話者は数千人以下。ケレク語は絶滅に瀕しており、カムチャダール語も話者は100人以下に減っている。
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固有名詞の分類
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