シリーズの位置づけ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/14 03:35 UTC 版)
「PC-6000シリーズ」の記事における「シリーズの位置づけ」の解説
PC-6001は日本電気のテレビ事業部が開発したもので、マイクロコンピュータ事業部が開発したPC-8001系列とは全く無関係に開発された。その設計思想の違いから表示装置にはテレビを用い、カートリッジスロットとなっている拡張ポートは挿入したROMカートリッジから直接ソフトウェアを起動出来るなど、ゲーム機的側面も持っていた。型番からはPC-8001系列の下位機種であるかのように見えるが、開発経緯も対象セグメントも異なる製品である。 販売にあたっても、家電関係である新日本電気の販売ルート(子会社の家庭電化製品の販売会社が卸す小売店)が活用され、日本電気の特約店ルート(NECビットイン、NECマイコンショップ)でも販売された。 実務用とされたPC−8001に対して、本シリーズは教育と娯楽性を強く意識した仕様で、概して機能は抑えたり略されたりしたが、音源に限れば同時期のPCと比較し充実した構成となっていた。単音や固定されたBeepのみという機種の多かった時代において、初代機の標準構成でもAY-3-8910(PSG)の搭載とBASICのMMLによって、容易に演奏させることができ、後継機ではYM2203によって、矩形以外の波形による音声表現も可能になった。また、オプションではμPD7752を用いた音声合成機能が用意され、後継機では標準機能として搭載、更に音程を変化させられるようになるなどの改善が行われた。。 本シリーズの終了は商品に問題あったためではなく、逆に成功しすぎたことが問題となったためだという。将来的にPC−8000シリーズ/8800シリーズとの競合が予想され、これを解消するためにNECは各シリーズの位置づけを再編し、PC−8800シリーズはホビー性を強化することに変更、ビジネス用途はすべてPC−9800シリーズに統合し、本シリーズは終了させるという方針をとった。シリーズとしては「不本意な終息」であったという。
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