コイネー【(ギリシャ)koinē】
コイネー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/01 14:18 UTC 版)
コイネー(古代ギリシア語: Κοινὴ Ἑλληνική コイネー・ヘッレーニケー、ギリシア語: Ελληνιστική Κοινή エリニスティキ・キニ)は、アレクサンドロス大王の帝国とその後継であるヘレニズム諸国で公用語として使用されたギリシア語。コイネーは「共通の」という意味で、古代ギリシア語のアッティカ方言とイオニア方言を基盤としており、現代ギリシア語の基礎となった。
- ^ 田原憲和「ルクセンブルク語コイネーと正書法:都市における共通語創出とその広がり」『都市文化研究』第11号、大阪市立大学大学院文学研究科 : 都市文化研究センター、2009年3月、2-13頁、doi:10.24544/ocu.20171213-132、ISSN 13483293、NAID 120006006947、2022年2月22日閲覧。
- ^ 阿部新「日本語小笠原諸島方言のコイネー(Koine)の可能性 : 老年層の動詞・形容詞」『言語・地域文化研究』第6巻、東京外国語大学、2000年3月、1-14頁、ISSN 13419587、NAID 120001451082、2022年2月22日閲覧。
- ^ マルティン・チエシュコ 著、平山 晃司 訳『古典ギリシア語文典』白水社、2016年。ISBN 9784560086964。353頁。
- ^ W.Bauer,A Greek-English Lexion
- ^ グレシャム・メイチェン『新約聖書ギリシャ語原典入門』3-6ページ
コイネー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/21 03:43 UTC 版)
様々な古代ギリシア語方言と、古典期のアッティカ方言(アテナイの方言)の融合体。初の共通ギリシア語方言であり、東地中海と近東全域の通商語となった。コイネーはまず、マケドニア軍とアレクサンドロス大王の征服地にその足跡を辿ることができる。ヘレニズム時代に各地に植民都市が建設されたのちは、エジプトからインド周辺にまで到る地域で話されるようになった。共和政ローマによるギリシア征服後は、ローマ市内ではラテン語とギリシア語のダイグロシア(二言語併存)が定着し、ローマの領域全体でも第一言語または第二言語の地位を獲得した。しかしながら、中世になると西ヨーロッパでは廃れていった。キリスト教の起源を明かにできるのもコイネーである。使徒の伝道が、ギリシアやギリシア語圏で行われていたからであり、このときに用いられたコイネーは、『新約聖書』原典にも使用されたことから新約聖書ギリシア語と呼ばれるほか、アレクサンドリア方言や後古典ギリシア語としても知られる。
※この「コイネー」の解説は、「ギリシア語」の解説の一部です。
「コイネー」を含む「ギリシア語」の記事については、「ギリシア語」の概要を参照ください。
「コイネー」の例文・使い方・用例・文例
- コイネーのページへのリンク