ギリシア神話のダナエとは? わかりやすく解説

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ギリシア神話のダナエ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/01 02:08 UTC 版)

ダナエ (ティツィアーノの絵画)」の記事における「ギリシア神話のダナエ」の解説

プラド美術館所蔵『ダナエ』スペイン王フェリペ2世依頼ティツィアーノ描いた、『ポエジア』という総称知られるギリシア神話題材とした作品群の一部である。当時オウィディウスの詩によって知られていたダナエに関するギリシア神話エピソード次のようなものであるアルゴス王アクリシオス男児授かるかどうか神託受けたところ、王自身男児恵まれないが娘のダナエ息子産み、そしてその息子アクリシオス殺されるという予言下った。この神託恐れたアクリシオス男性が近づかないようダナエ地下室幽閉するダナエ自身息子が父王を殺害するという神託知っていたが、黄金化身したゼウス誘惑され男児妊娠してしまった。 ダナエ男児ペルセウス出産したことを知ったアクリシオスは、自身の孫ペルセウスゼウス神の子供であることを無視して母子を箱に閉じ込めて海へと流してしまう。母子閉じ込められた箱はセリーポス島漂着しペルセウスはその島のディクテュスによって育てられた。その後成長したペルセウスは、事故とはいえ神託通りアクリシオス殺害することになる。アクリシオスの死因については文献によって様々な説がある。古代ローマ時代著作家アポロドーロス作品とも言われる『ビブリオテーケー』によれば神託内容ペルセウス知ったことが分かると、ペルセウス恐れたアクリシオステッサリアへと亡命したテッサリアではラリサ王テウタミデスが亡くなった父のための追悼競技大会開催しており、その競技大会円盤投げ競技出場したペルセウス投擲した円盤軌道逸れて観客席アクリシオス命中し即死したとされている。 中世からルネサンス期通じてダナエ上流階級堕落象徴であり、女性美や道徳を汚す存在と見なされていた。また、古代ギリシアのある警句家はダナエゼウスエピソードについて次のように書き残している。 オリンポス主神ゼウス黄金となってダナエのもとを訪れゼウス誘惑屈した結果ダナエは身篭った。ダナエ幽閉されていた青銅囲まれ部屋忍び込んだゼウスダナエ純潔奪ったということはゼウスダナエ黄金買った同義である。このエピソードは、全てのものを上回る黄金価値青銅の壁や桎梏無効化することを意味する黄金いかなる束縛からも解放する能力あらゆる錠前こじ開ける力を持ち自分軽蔑している女性をも平伏させることができる。ダナエ黄金の力の前に屈服した女性であり、金さえあれば恋人を得るために愛と美の女神アプロディーテー祈り捧げる要はない。

※この「ギリシア神話のダナエ」の解説は、「ダナエ (ティツィアーノの絵画)」の解説の一部です。
「ギリシア神話のダナエ」を含む「ダナエ (ティツィアーノの絵画)」の記事については、「ダナエ (ティツィアーノの絵画)」の概要を参照ください。

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