エセーとは? わかりやすく解説

エセー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/18 09:59 UTC 版)

エセー』(: Les Essais)もしくは『随想録』(ずいそうろく)は、フランスモラリストミシェル・ド・モンテーニュが107の随筆を集めて1580年に刊行した書物である。モンテーニュは随筆(エッセイ、エセー)という、特定の話題に関する主観的な短い文章の形式を発明したのであり、この書物はそのエセーを収めている。人間のあらゆる営為を断続的な文章で省察することによりモンテーニュは人間そのものを率直に記述しようとし、モラリスト文学の伝統を開いた。フランス語essaiは「試み」や「企て」という意味である。


  1. ^ UNESCO Memory of the World Register”. UNESCO. 2023年5月27日閲覧。
  2. ^ 第3巻11章。ウィキソース原文
  3. ^ 第2巻12章。ウィキソース原文
  4. ^ 第1巻26章。ウィキソース原文
  5. ^ Montaigne, Michel de. The Complete Essays. Trans. M. A. Screech. London: Penguin, 2003 (1987), p. 1284
  6. ^ Les Essais (1595 text), Jean Céard, Denis Bjaï, Bénédicte Boudou, Isabelle Pantin, Hachette, Pochothèque, 2001, Livre de Poche, 2002.
  7. ^ 原訳の別版は、各・筑摩書房で『世界古典文学全集37・38 モンテーニュ』、『筑摩世界文学大系13・14 モンテーニュ』
  8. ^ 全集(新版)は全9巻。他は「旅日記」「書簡集」
  9. ^ 荒木訳(編訳)はグーテンベルク21で、関根訳は国書刊行会で、各・2024年に電子書籍化。


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エセー

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ミシェル・ド・モンテーニュ」の記事における「エセー」の解説

詳細は「エセー」を参照 『エセー』(随想録Essais は、フランスモラリスト文学基礎築いたとも評されるモンテーニュ主著である。法官辞任後1572年以降執筆をはじめ、1580年ボルドー刊行された(初版2巻本)。1582年再版され続いて出版は、1587年パリルーアンであったその後1588年第3巻及び初版2巻)への大幅な加筆行い刊行した1588年版という)。以後新版出版のために執筆活動をつづけ、晩年死去直前まで本の余白書き込み行っており、この書き込み含めて定本とされている。彼の死後1595年、マリ・ド・グネルとピエール・ド・プラクは大きく改訂した新版出した。 エセーの意味は<試み>である。体系的な哲学ではなく自分自身経験古典引用元にした考察語っている。宗教戦争狂乱の時代の中で、寛容精神に立ち、正義振りかざす者に懐疑目を向けたプラトンアリストテレスプルタルコスセネカなど古典古代文献からの引用多く聖書から引用ほとんどない点が特徴的である。17世紀デカルトパスカルにも多大な影響与え、後には無神論の書として禁書とされた(1676年)。 20世紀ドイツ出身文献学者アウエルバッハは、著書ミメーシス』で、『エセー』が初め人間の生活、自分の生活を近代的な意味で問題にした本であるとした。

※この「エセー」の解説は、「ミシェル・ド・モンテーニュ」の解説の一部です。
「エセー」を含む「ミシェル・ド・モンテーニュ」の記事については、「ミシェル・ド・モンテーニュ」の概要を参照ください。

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