アルミニウム製プラッタ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/11 04:27 UTC 版)
一般にA5086系のアルミニウム合金が用いられる。この合金は、表面欠陥の元となるケイ素(Si)と鉄(Fe)の成分を抑制した純度99.94% - 99.99%のアルミニウムに、めっき性を良くするために銅(Cu)と亜鉛(Zn)が加えられたものである。このアルミニウム合金は脱ガス・フィルタ処理が行われてから鋳造され、均質化熱処理と熱間圧延の後に、精密な板厚制御冷間圧延が行われて、板状のコイルとなる。 素材であるアルミニウム・コイルはリコイルによって曲がりが直されてから打ち抜き加工されてドーナッツ状のブランク材となる。ブランク材は積み付け鈍焼によってひずみが直される。この段階でブランク材の表面平坦度は4μm以下になっている。内径と外径が切削加工によって端面処理され表裏2枚の表面がSiCを砥粒とするPVA砥石を備えた両面研削盤で研削加工されて洗浄後、アルミニウム・サブストレートになる。アルミニウム・サブストレートは洗浄、エッチング処理、ジンケート処理の後にNiPの無電解めっきが施され、再びさらに精密に表面が研削加工される。研削後の洗浄が終わった段階で平滑度は数オングストローム以下となる。 裏打ち層、中間層、磁性体層、保護層、潤滑層などがスパッタ処理などによって表面に塗布され、検査を終えてプラッタの完成となる。
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