かぐや姫の物語
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『かぐや姫の物語』(かぐやひめのものがたり)は、『竹取物語』を原作としたスタジオジブリ制作の日本のアニメーション映画。監督は高畑勲が務め、2013年11月23日に公開された。
注釈
- ^ プロデューサーの西村義明によると、竹の幹ではなくタケノコから出現する設定なのは、高畑勲が「なぜ竹が光るのか」という点に納得のいく説明を求めた結果である。「タケノコから出る光が竹に当たった」という解釈により、この描写になった[14]。
- ^ 絵コンテや坂口理子のノベライズ版では、台詞・地の文(ト書き)を問わず、カタカナで「ヒメ」と記した箇所が多数存在する。
- ^ 絵コンテには都に行く直前「12歳くらい」と記載がある[15]。
- ^ これらの描写について高畑勲は「(眉が元に戻るのは)かぐや姫の晴れ晴れした気持ちを見せたいからでめちゃくちゃです。お歯黒だってあんなに簡単には取れませんよ」とインタビューで述べている[16]。
- ^ 『竹取物語』における翁の名前はテキストによって「さかきのみやつこ」「さぬきのみやつこ」の2種類存在する。
- ^ 他に作中のナレーションも担当。
- ^ 羽根突きの描写について、高畑勲は絵コンテで「羽根突きは室町時代に毬杖が変化して生れた、とウィキ他にあるが、毬杖はホッケーのようなスポーツであり、ちがいが大きすぎてにわかには信じがたい」「平安に羽子板があったという文献はないらしいが、なかったという文献もない」と記している[19]。
- ^ 実在した歌人の相模との関係は明言されていない。
- ^ 原作では石作皇子が最初。
- ^ 原作では最初に姫に宝物を持参するが、その正体は寺にあったただの鉢であった。
- ^ 絵コンテでは一貫してひげがない。
- ^ スタジオジブリの制作部長。プレスコ時に人選に苦慮していた高畑監督からの指名でオーディションを受け、配役に決まった(パンフレットによる)。スタッフとしては「音響制作デスク」としてクレジットされている。
- ^ 高畑勲は、天人がやってくる場面のモチーフが「阿弥陀来迎図」にあることをインタビューなどで認めている[25][26]。
- ^ クレジットやパンフレットには記載なし。『ロマンアルバム エクストラ かぐや姫の物語』に言及がある(pp.91、163、169)。その意図について高畑勲は「かぐや姫もまかり間違えばこうもなりうるという、合わせ鏡のような感じにならないかと思って」と述べている(p.163)。
- ^ 内田による正式なプロット募集より前に、演出・企画志望の新人に対する課題として与えられたが、その段階で没となり、正式な募集には提出しなかった。
- ^ 高畑の没後、このときに作成されたとみられる構想メモが発見され、2019年7月から東京国立近代美術館で開催された「高畑勲展」にて展示された[30]。
- ^ 西村義明は、このほかに「アイヌの民話」や「宮沢賢治の作品」も候補としてあがったことがある(がすべて田辺が絵を描かずに頓挫した)と述べている[33]。
- ^ 高畑は2006年に刊行された講談社学術文庫版の『子守り唄の誕生』に解説を寄稿しており、その中で「『子守り唄の誕生』を読んだとき、これを原作として、まず映像の企画として検討しなければと思った。それにどういう意味や困難があるか考えもしないうちに。」と記している(同書p.229)。
- ^ ただし、この企画で描かれた子どもや赤ん坊のキャラクターは、本作前半の描写に生かされることになる[31][32]。
- ^ 担当者だった岸本卓の回想では、プロデューサー的な立場ながら実際には高畑の話し相手でしかないことに「もう嫌だ、こんなことで人生を浪費して死んでいくなんて」と、高畑から逃げたいと考えていたという[34]。
- ^ 『ロマンアルバムエクストラ かぐや姫の物語』の西村へのインタビューでは櫻井圭記とされている(p.166)。
- ^ プレスコは2012年にも実施されている[38][39]。
- ^ クレジットにおいて「絵コンテ補佐」とされたスタッフがこれに該当する。最終的には田辺によってリライトされている[14]。
- ^ 2013年公開のドキュメンタリー映画『夢と狂気の王国』には、この時期『風立ちぬ』との同時公開が可能かどうかを巡って議論する西村と鈴木の姿が映されている。
- ^ 鈴木は、これまで関わった映画で事前に予想した動員をあまりはずさなかったが、本作については(予想が)「わからなかった」という。
- ^ 本作以前の作品では『火垂るの墓』の6位が最高で、『おもひでぽろぽろ』は9位、『平成狸合戦ぽんぽこ』は8位だった。
出典
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かぐや姫の物語
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 04:39 UTC 版)
2000年代初頭、高畑の次回作と目されたのは『平家物語』のアニメ化であったが、メインアニメーターが同意しなかった事などにより断念。鈴木敏夫の発案により、日本の古典『竹取物語』を原作としたアニメ映画が次の企画となるも、進捗の不調から山本周五郎の『柳橋物語』や赤坂憲雄の『子守り唄の誕生』を原作やベースとした企画に変更される曲折を経る。鈴木敏夫は2007年6月のTV番組において、なるべく早く高畑勲に映画を撮らせたいと語った。ただ、高畑の場合、自分で絵を描く事が出来ないので、彼のイメージを具現化出来るアニメーターが必要になるので、その点が難しいが何とかすると述べた。鈴木は実際に脚本段階まで進んでいる企画が複数あると明かした。2008年に高畑が新作長編を製作している事がアナウンスされた。この年に企画が最終的に『竹取物語』に戻った事が後に明らかになっている. 2009年10月、高畑の新作が『竹取物語』を原作に、『鳥獣戯画』の様なタッチで描いた作品である事が報じられた。2010年1月には、高畑のコメントも含んだ形で『週刊文春』で紹介される。この中で高畑は「ストーリーは変えずに印象が全く違う作品にしたいと思っています。なかなか進まなくて、大分先になっちゃうかもしれませんが」と語った。高畑が述べたように制作には時間を要し、約3年が経過した2012年12月になって、スタジオジブリは『かぐや姫の物語』のタイトルで2013年夏に公開予定である事を正式に発表した。しかし2013年2月になり、制作の遅れから公開予定が2013年秋に延期される事が発表され、同年11月23日に公開された。 アニメーション以外にも、人形劇の演出も行なっていた。晩年には、フランスのミッシェル・オスロ監督の長編アニメーション映画『キリクと魔女』等の一連の作品の日本語版の字幕翻訳・演出や、原作本の翻訳も手がけた。 2015年6月、アメリカの映画芸術科学アカデミー会員候補に選ばれた。
※この「かぐや姫の物語」の解説は、「高畑勲」の解説の一部です。
「かぐや姫の物語」を含む「高畑勲」の記事については、「高畑勲」の概要を参照ください。
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