「徳の教師」について1とは? わかりやすく解説

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「徳の教師」について1

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/22 06:08 UTC 版)

メノン (対話篇)」の記事における「「徳の教師」について1」の解説

26. ソクラテスは、しかしいまだに「徳が「知識」である」ことに対す疑念拭えないと言うというのも、「徳」が「知識」であり、教えることができるのであれば、それを教え教師がいるはずだが、自分はまだそれに出会ったことが無いからだと。そこにちょうアニュトスがやって来たので、素性良くアテナイで重要官職担ってもいる彼にソクラテスは「徳の教師」について尋ねてみることにする。 27. ソクラテスは、例え医術靴作り笛吹き術など、何かを教わろうと思ったら、その専門家のところで報酬払って教わるのが当然ではないか指摘アニュトスも、同意する。 28. ソクラテスは、では「徳」を学ぶには、ソフィスト達のところへ行くべきか問う。アニュトスは、激昂して否定連中ところへ行けば害悪受けて堕落すると。 29. ソクラテスは、しかしプロタゴラス40年以上もソフィストをやって大金稼いでいたし、現在でも様々なソフィスト達が活躍している、もし彼らの看板偽りありなら、そんなに長く隠し通せるものかと疑問呈す。更に、もし彼らがそのような偽物」なら、彼らは青年達を自覚的に欺いているのだろうか、それとも本人達も無自覚なままそれを行っているほど気が狂っているのか問う。 30. アニュトスは、ソフィスト達は気が狂っているわけではなく、気が狂っているのはむしろ青年達の方であり、もっと気が狂っているのはそれを許容する彼らの身内、そして最も気が狂っているのがそれらを排除しない国家だと答える。ソクラテスは、アニュトスはどうしてそんなにソフィスト達を毛嫌いするのか問う。彼らの内の誰かがアニュトス悪事働いたのかと。アニュトスは、彼らの誰とも付き合ったとがないが、彼らがどんな人間かは知っている述べる。ソクラテスは、それでは誰のところに行けば、徳を教えてもらえるのか問う。アニュトスは、アテナイ人で「ひとかど立派な人物」なら誰でも優れた人間にしてくれると答える。 31. ソクラテスは、その「ひとかど立派な人物」達は、誰にも学ばずにそうなったのか問う。アニュトスは、彼らも「ひとかど立派な人物であった先人達に学んだのだと答える。ソクラテスは、そんな現在及び過去優れた人物達は、「自分徳性他者教える」ことにかけても優れている(いた)のか問う。 32. ソクラテスは、テミストクレスを例に出し、彼は息子のクレオンパントスに熱心に教師与え教育施したが、父親ほど優れた人物になったという話は、聞いたとがない指摘、それではテミストクレス自分持っている肝心知恵だけは息子教える気がなかったのか問う。アニュトスは、あり得ない否定する。 33. ソクラテスは、次にアリステイデスAristides)を例に出し息子リュシマコス同じよう優れた人物にできなかったことを指摘。更に、ペリクレスその2人の息子達パラロス、クサンティッポスについても指摘。更に、トゥキュディデスその2人の息子達メレシアス、ステパノスについても言及。 34. ソクラテスは、以上のように、本人徳性があり、教育に熱心で、金もコネも十分であるのにも関わらず誰一人として息子達自分と同じよう仕上げることができなかったということは、「徳は教えることができないということなのではないか指摘アニュトスは、人々のことを軽々しく悪く言ってはいけない憤慨、この国(アテナイ)では特に他人に害を加えるのは容易なのだから、口が災い元にならぬよう気をつけることをソクラテス忠告しつつ、怒り黙り込む

※この「「徳の教師」について1」の解説は、「メノン (対話篇)」の解説の一部です。
「「徳の教師」について1」を含む「メノン (対話篇)」の記事については、「メノン (対話篇)」の概要を参照ください。

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