「世界の全ての教会」の教義
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/21 16:55 UTC 版)
「異星の客」の記事における「「世界の全ての教会」の教義」の解説
彼の宗教は汎神論的な考えを極限まで推し進めたもので、生きとし生けるものはみな神であると考えている。マイクはこの考え方を「汝は神なり」という言葉で表現した。「猫が雀を狙えば、その両方(=猫と雀)が神」であり、だから猫と雀は「神の考えを実行している」のである。表面的な理解ではない内面的な理解(「グロク(grok)」)を得る事を重視する。またフォスタライト派の影響を受けた彼の宗教は快楽主義的な側面が強く、フリーセックス(セックスの事を「和合生成」と呼ぶ)を肯定している。巣(ネスト)と呼ばれる場所でイヌイットのような共同体的生活をし、和合生成の結果産まれてきた子供は共同体の皆で育てられる。また彼の宗教では宗教儀式として蛇踊りを重視する。さらに彼の宗教は食人に肯定的で、信者が死んだ(「分裂した」と言う)時は、「故人を懐かしみ、いとおしみながら」故人を食べる。入信の際には、信者から一杯の水をもらい、それを飲む。この為この宗教の信者は他の信者の事を「水兄弟」と呼ぶ。 火星人達が水を重視したり食人を好んだりする理由は作中では語られていないが、SF作家ブライアン・W・オールディスはその著書『十億年の宴』で、火星では水と食糧が少ないので、水が重視されたり食糧調達手段として食人が行われたりしたのではないかと述べている。
※この「「世界の全ての教会」の教義」の解説は、「異星の客」の解説の一部です。
「「世界の全ての教会」の教義」を含む「異星の客」の記事については、「異星の客」の概要を参照ください。
- 「世界の全ての教会」の教義のページへのリンク