《水母》の正しい読み方
「水母」の正しい読み方
「水母」は「くらげ」と読む。クラゲは「水母」の他に「海月」とも書く。ちなみに「海星」はヒトデと読む。
「水母」の意味解説
「水母」は刺胞動物門に属する、海水及び淡水の中で浮遊して生息する種の総称である。柔らかく弾力性に富んだゼラチン質の体を持ち、複数の細い触手を持つ物が多い。キノコの笠に似た形状の頭部から何本もの触手を伸ばした姿が水母の一般的なイメージだが、このイメージとはまったく異なる形状の種も少なくない。また、水母の体には頭や胴体などの区別は存在せず、脳も心臓も持っていない。餌を取り込むための口に似た器官と原始的な消化器を持つ程度の単純な作りだが、一方で条件が整えば短期間で急速に数を増やす繁殖力を持っている。水母は生物学上、プランクトンの一種として扱われる。水に住む生物でありながら泳ぎは上手ではなく、水流に身を任せる形で浮遊している。水の流れがないと次第に弱り、遂には死んでしまう物が多い。水質の影響を受けやすく、汚れや温度の変化によって死滅したり、あるいは逆に増殖したりもする。水母の中には触手に有毒の針を持つ種があり、小魚などの餌を捕獲する際に用いる。人が刺されて絶命する強力な毒をもつ種もいる。
なぜ「水母」と読むのか・理由
「水母」と書いて「くらげ」と読む理由ははっきりとは分かっていない。水母は目に相当する器官がないことから「目が見えないので視界が暗い生物」と見なされていた。視界が暗いことを「暗気」と書いて「くらけ」と読み、そこから転じて「くらげ」の名称になった説が有力である。また、丸い形状の容器である「くるげ」から名前が取られた説もある。「水母」の表記は中国の民話に基づいている。水母は目を持っていないため、エビの後ろにくっついて行動したという話である。小さい体のエビにくっついて泳ぐ様が母と子供のように見えることから「水の中にいるエビの母」、すなわち「水母」の文字が使われるようになった。「水母」の類語・用例・例文
「水母」の類語には「海月」「水月」があり、いずれも「くらげ」と読む。「海月」は水母の丸い笠を月に見立てた表記であり、「海の中で漂う月」の意味で用いられた。「水月」も同様であり、「海」を「水」に置き換えた表記である。海水に住む水母を「海月」、淡水の水母を「水月」と区別することもある。例文
「水母」の英語用例・例文
「水母」を英語で書くと「jellyfish」になるが、これは水母が透明で弾力のあるゼリー状の体であることに由来している。- 《水母》の正しい読み方のページへのリンク