I LOVE YOU (尾崎豊の曲) 背景

I LOVE YOU (尾崎豊の曲)

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アルバム『誕生』(1990年)リリース直後、尾崎は所属事務所である「ロード&スカイ」が金儲けのために自身を利用しているとの猜疑心から同事務所を退所する事となった[3]。尾崎は事務所代表の高橋信彦に対して退所を告げると同時に独立して新たな事務所を共に設立する案を提示したが、高橋は取材など一部の仕事のみで尾崎に関与していたため疑心暗鬼の対象となっておらず、深く関与すれば高橋自身も同様の立場になると考え尾崎の提案を拒否した[4]

1990年12月19日に尾崎は個人事務所「アイソトープ」を設立[5]。自らが代表取締役となり、コンサートツアーのブッキングやバンドメンバーの選定に当たるようになった[5]。個人事務所の設立には文芸・音楽誌『月刊カドカワ』編集長であった見城徹も深く関与しており、雑誌の編集長としての範疇を超えて協力していたため編集部に発覚すれば立場を追われるほどの協力体制となっていた[6]。事務所設立後に尾崎は仕事場を借り、そこへの引っ越しを行っている[7]

1991年2月28日には角川書店より初の小説集『普通の愛』(ISBN 9784041867013)を出版[7]。この時期の尾崎は音楽家、レコーディング・プロデューサー、事務所社長、小説家など多彩な活動のために多忙な日々を送っていた[7]。アルバム『誕生』を受けてのコンサートツアーは「ロード&スカイ」所属時に仮決定されていたが、尾崎がツアーの実施を拒否したため事務所側は仮予約してあった会場をキャンセルするなど対応に追われた[8]。そのため事務所退所後にはコンサートツアーは全て白紙に戻されていた状態であった[9]。改めてブッキングを行うも、尾崎のコンサートツアーは過去幾度も中断やキャンセルが発生していた事[注釈 2]や、事務に不慣れなミュージシャン自身が社長である事などからイベンターから敬遠されていた[9]


注釈

  1. ^ 死後にリリースされたシングル『OH MY LITTLE GIRL』(1994年)が売り上げ枚数107.8万枚とミリオンセラーとなり、尾崎最大のヒット曲となっている。
  2. ^ 1984年の「アトミック・カフェ・ミュージック・フェスティバル'84」における骨折事故により「FIRST LIVE CONCERT TOUR」が9月から12月開始に延期、1987年の「TREES LINING A STREET」ツアーでは急病のため9月に倒れその後約半分の本数を残したままツアー中止となった事などから、各地のイベンターからは要注意人物とされていた[10]
  3. ^ 3作品とも多くの尾崎の映像作品に携わってきた佐藤輝がプロデュースしている。

出典

  1. ^ 5月度「ゴールド・アルバム」他認定作品」『The Record』第428号、日本レコード協会、1995年7月1日、 5頁。
  2. ^ GOLD DISC 2009年7月度」『The Record』第598巻、日本レコード協会、2009年9月10日、 14頁。
  3. ^ 地球音楽ライブラリー 1999, p. 157- 藤沢映子「THE HISTORY OF YUTAKA OZAKI PART 3」より
  4. ^ 地球音楽ライブラリー 1999, p. 158- 藤沢映子「THE HISTORY OF YUTAKA OZAKI PART 3」より
  5. ^ a b 地球音楽ライブラリー 1999, p. 160- 藤沢映子「THE HISTORY OF YUTAKA OZAKI PART 3」より
  6. ^ 文藝別冊 2001, p. 135- 「Special Talks 傘をなくした少年」より
  7. ^ a b c 地球音楽ライブラリー 1999, p. 96- 落合昇平「YUTAKA OZAKI SINGLE GUIDE」より
  8. ^ 吉岡忍 2001, p. 281- 「97」より
  9. ^ a b 地球音楽ライブラリー 1999, p. 161- 藤沢映子「THE HISTORY OF YUTAKA OZAKI PART 3」より
  10. ^ 吉岡忍 2001, p. 241- 「84」より
  11. ^ 須藤晃 1995, p. 29- 「『十七歳の地図』 十七歳の地図」より
  12. ^ a b c d e f g 須藤晃 1995, p. 17- 「『十七歳の地図』 I LOVE YOU」より
  13. ^ a b c d e f g h 地球音楽ライブラリー 1999, p. 144- 田中康文「『SEVENTEEN'S MAP』 RECORDING MEMO」より
  14. ^ 地球音楽ライブラリー 1999, p. 145- 田中康文「『SEVENTEEN'S MAP』 RECORDING MEMO」より
  15. ^ 地球音楽ライブラリー 1999, pp. 144–145- 田中康文「『SEVENTEEN'S MAP』 RECORDING MEMO」より
  16. ^ 尾崎豊 / TEENBEAT BOX~13th MEMORIAL VERSION~ [SA-CDハイブリッド] [3CD+DVD] [限定]”. CDジャーナル. 音楽出版. 2021年11月3日閲覧。
  17. ^ 吉岡忍 2001, p. 25- 「8」より
  18. ^ a b c d e 石田伸也 2021, p. 117- 「第五章 研鑽」より
  19. ^ a b c d e f g h i j 地球音楽ライブラリー 1999, p. 97- 落合昇平「YUTAKA OZAKI SINGLE GUIDE」より
  20. ^ 音楽教科書掲載作品10000 2011, p. 130.
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  26. ^ 映画&ドラマで尾崎豊に再脚光、ベストアルバムがランキング急浮上。”. Narinari.com (2014年8月19日). 2014年8月23日閲覧。
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  28. ^ 中島美嘉、尾崎豊「I LOVE YOU」をカヴァー”. BARKS. ジャパンミュージックネットワーク (2006年8月25日). 2020年4月11日閲覧。
  29. ^ 関口聖 (2009年4月27日). “リスモのゲームで尾崎豊「I LOVE YOU」のボーナスステージ”. ケータイ Watch. インプレス. 2020年4月11日閲覧。
  30. ^ 「リズミカル リスモ!」に尾崎豊さんの「I LOVE YOU」が登場”. ITmedia Moblie. アイティメディア (2009年4月30日). 2020年4月11日閲覧。
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