CMOSイメージセンサ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/01 05:19 UTC 版)
新たな技術
BSI(裏面照射)
2009年当時はシリコン基板上に作りこんだフォトダイオードはその上面に配線層が位置しているため光の有効利用が阻害されていた。これは、開口率の問題というよりも斜めから入射する光が配線層の壁で遮蔽されてフォトダイオードまで届かない、まるで深い井戸の底に位置するフォトダイオード受光面を光で照らすような構造になっているためである。この問題はコンパクトカメラのようなダイオードピッチの狭い小さな撮像素子で顕著になる。この構造を改め、シリコン基板の裏面を研磨して薄くし、裏面から受光する構造をもつBSI(裏面照射[1][7])技術を採用したCMOSイメージセンサ製品[8]が登場した。ソニーと米オムニビジョン・テクノロジーズ社(製造は台湾のTSMC Co., Ltd.)で量産され[9]ている。ただし、S/Nは2倍程度まで改善するが劇的な向上ではないとしてBSI技術への移行を疑問視するメーカーもあった[10]。
製造メーカー
- STMicroelectronics
- オムニビジョン[11]
- オン・セミコンダクター[11]
- サムスン電子(Samsung CMOSも参照のこと)
- キヤノン
- シャープ[11]
- ソニーセミコンダクタソリューションズ
- パナソニック - タワーパートナーズ セミコンダクター
- 富士フイルム
- 浜松ホトニクス[11]
- STマイクロエレクトロニクス[11]
- ZeeAnn
- Teledyne e2v Imaging
脚注
- ^ a b 戸田裕之. X線CT―産業・理工学でのトモグラフィー実践活用. 共立出版. ISBN 978-4-320-08222-9
- ^ CCDからCMOSへ、日本が乗り遅れたセンサーのトレンド
- ^ シャッター3種類の使い分けを考える , デジカメ Watch
- ^ .オリンパス、毎秒1万コマの超高速イメージセンサーを開発 , PC Watch
- ^ ソニー、フルHDで1,000fpsの撮影ができるスマホ向けCMOSイメージセンサー , PC Watch
- ^ 矢野経済研究所、2004年にCMOSがCCDを出荷台数で上回ると予測 , ケータイWatch
- ^ 英: backside illumination
- ^ SONY 裏面照射型CMOSイメージセンサ Exmore R
- ^ 日経エレクトロニクス 2008/06/30 P.11
- ^ 日経エレクトロニクス 2009/05/18 P.138
- ^ a b c d e “【2023年版】CMOSセンサー6選・メーカー14社一覧 | メトリー”. metoree.com. 2023年3月3日閲覧。
CMOSイメージセンサと同じ種類の言葉
センサに関連する言葉 | 3軸加速度センサ インラインセンサ(いんらいんせんさ) CMOSイメージセンサ MOS型センサ(もすがたせんさ) バイオセンサ |
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