鎌 武器としての鎌

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/13 09:33 UTC 版)

武器としての鎌

1月蜂起における、鎌で武装したポーランドの農民兵(コスィニェシ、ポーランド語で鎌を持つ者の意)。

ギリシア神話においては、月鎌であるハルパークロノスヘルメースペルセウスの武器である。また大鎌は死神の武器として有名。

鎌は農民の道具として不可欠であり支配者が所持を禁ずることが出来ないため、洋の東西を問わず農民の反乱・一揆などで刀剣を持たない農民が臨時の武器として用いた。支配者側の戦士が白兵戦用に持つを受けるのに、鎌の曲がった形状は便利であると考え、(急場ではなく)日常から武器として使う訓練をする者も現れた。そこから「二丁鎌術」などの武術が生まれ、さらに鎖鎌鎖鎌術)も生まれた。

ヨーロッパの武器としての鎌は、堅固な鎧の隙間を突くため、また盾の上面を超えて刺突を加えるために、50cmから1mの柄と直角に、10cmほどの直刃を取り付けた。大鎌では、 16世紀の武術・武器マニアであったパウルス・ヘクトル・マイアーが著した兵法書『Arte De Athletica』等に以下の戦闘例が残っている。

だが、実戦では役に立たないとする意見もある。日常の道具として生まれた鎌では、戦闘に特化された剣や槍には勝てないとされる。欠点を以下に挙げる。

  • 鎌は突く、切る、といった攻撃が(薙鎌などの一部の長柄以外)できない。
  • 薙ぐ場合も手前に引く動作が必要となる。
  • 手の届く距離の半分程度しか有効間合いにならない。
  • 突き立てる場合も間合いが致命的に短い

忍者が城壁を登ったりする時鎌に似た道具を使うために鎌=忍者のイメージもあるが、実際の忍者が鎌を振り回して戦うことはない。

武器としての沖縄の鎌

武器の所持が禁止された琉球で発展した武術である。鎌術という。琉球古武術では刃の付いた鎌は畑を耕すと同様、武具として位置付けられ、「当山の二丁鎌」、「鐘川の二丁鎌(小)」、「鐘川の二丁鎌(大)」の3種類があり、日本本土では琉球古武術保存振興会、沖縄では琉球古武道保存振興会、琉球古武道保存会により保存されている。

鎌状の武器

ギリシャでは、トラキア人ダキア人がラテン語で鎌を意味するファルクス英語版という武器を使用した。


  1. ^ 意匠分類定義カード(K3) 特許庁
  2. ^ Unger-Hamilton, Romana (July 1985). “Microscopic Striations on Flint Sickle-Blades as an Indication of Plant Cultivation: Preliminary Results”. World Archaeology 17 (1): 121–6. doi:10.1080/00438243.1985.9979955. 
  3. ^ 山で働く”. 熊本県総合博物館ネットワーク・ポータルサイト. 2019年11月2日閲覧。
  4. ^ 『北佐久口碑伝説集南佐久編限定復刻版』発行者長野県佐久市教育委員会 全434中 29P 昭和53年11月15日発行


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