足
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/05/27 07:48 UTC 版)
足具
足の保護を基幹として衛生、外見の装飾等の目的として人は履物を備える。
通念・文化
「あし」の表現
日本語
- 足は、脚の部分を含んで「あし」と使う場合があり、表記に限らずその区分は明確に分けられていないこともある。
- 動物や昆虫、机等の同じものを指す時は「脚」という漢字を主に使い、ヒトのそれを指す時はあまり区別なく「足」と「脚」を使う。
- 「肢」と言う漢字は「体から分かれる枝」と言う意味で器質的、生物的に使われることが多い。例として四肢と書き対の手と脚を指す。上肢、下肢と書いて手足を指す等。
- 「腿」と言う漢字は太ももや脹脛(フクラハギ)を意味する。上腿(ジョウタイ)と書いて下肢の膝から上を指し、下腿(カタイ)と書いて下肢の膝から先を指す。また大腿(ダイタイ)と書きモモを指し、小腿(ショウタイ)と書きふくらはぎ(脹脛)を指す。
- 足を「ソク」と読んで、対となる具足の数を数える場合に用いる時がある。例として靴下や靴などを「一足、二足(イッソク、ニソク)」と数える。
- 足・脚は本数に限らず、物の接地部を指して使うことがある。建造物の足、家具の足、椅子の足。また支柱が一つ以上になることによって「足」と表現する頻度が上がる。
- 幼児語で「あんよ」、丁寧語で「御御足(おみあし)」などと表現することがある。
- 足の指は趾(シ)と言う漢語を使い、手の指と区別を行っている。趾の数え方は拇指側から第I趾、第II趾、…と呼び、足の親指つまり第I趾を母趾とも呼ぶ。
- 生物が持つ肢を指すのに、適当な言葉がない時に「足」を用いることがある。海洋生物の蛸や烏賊の足は触手を含み、全てを足と表現するのは適当ではないが、ひと括りに「〜の足」と表現することが多い。「ゲジゲジの足」のように節足動物にも使われる。
外国語
慣用句など
日本
- 乗り物が発明される前から、足は人間の基本的な移動手段(歩行、走る)であった。このため、どこかへ行くことを「足を運ぶ」、訪問が減ることを「足が遠のく」、遠方に赴くことを「足を伸ばす」等とも言う。
- 乗り物自体の比喩ともなっている。「移動手段がない」という意味で「足がない」、公共交通(路線バスや鉄道)などよく使われる移動手段を指して「地域住民の足」[4]、交通アクセスが乏しい目的地を「足の便が悪い」という表現も使われる。
- 「足を止める」は文字通りに歩く足を止めた状態を指すほか、光景や店頭などに見入ってしまうこと[5]、物事や人の進行を妨げること(「足止め」)の比喩としても使われる。同様の表現で、手を用いて「手を止める」と表記して進行中の作業を止めることを言う。
- 支出・経費が予算を超えるなど予定範囲のはみ出し部分を「足が出る」と言うことがある。
- モノの下部や下位を指して使うことがある。「足を切る」は、一連の末尾や規定数以下を削ると言う意味である」。大学入試における「足切り」は「二段階選抜」を参照。
- 犯罪などを行う好ましくない集団・行為からの脱却を指して「足を洗う」「足抜けする」と言う。後者は吉原遊廓などで、遊女の脱走という意味でも使われた。
- 食用魚のうち、中毒の原因となるヒスタミンがすぐ増える青魚、腐敗や食中毒菌の増殖が進みやすい魚を「足が早い」と言う[6]。
- 暴力団や非合法組織から離脱することを「足を洗う」と表現する。本来の宗教的な意味合いとは異なるが、ローマ法王が犯罪を起こして収監されている受刑者に対して洗足式を行い直々に洗ったことがある[7]。
信仰・民俗
- 日本仏教において釈迦如来の足は扁平足であり、それは「足下に隙間なく人を隠す為」と言う逸話が、薬師寺他多数の寺に残される仏足石にある。
- 護王神社(京都市)など、足腰の健康にご利益があるとされる寺社がある。
関連項目
- ^ a b c d e f 野田雄二 編『健康教育序説』玉川大学出版部、1995年、12頁
- ^ a b c 野田雄二 編『健康教育序説』玉川大学出版部、1995年、13頁
- ^ 遠藤義晴 これが本当の「冷えとり」の手引書:愛蔵版 ISBN 4569829767
- ^ 毎日フォーラム・特集:地域の足を守る 細る地域公共交通 - 毎日新聞(2017年10月10日)2018年3月30日閲覧
- ^ あっ!と言わせるショーウィンドーの作り方『繊研新聞』電子版(2017年4月10日)2018年3月30日閲覧
- ^ 【探る】青魚「足が早い」とされるのは…筋肉に含むアミノ酸変化『読売新聞』朝刊2018年3月29日(くらし面)
- ^ “ローマ法王、受刑者の足洗う イタリアの刑務所で「洗足式」”. AFP (2018年3月30日). 2018年3月30日閲覧。
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品詞の分類
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