証 (東洋医学)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/11 15:06 UTC 版)
六経辨証
六経病
三陰三陽病
合病/併病/直中/両感/壊病
経絡辨証
奇経八脈辨証
督脈病/任脈病/衝脈病/帯脈病/陽維脈病/陰維脈病/陽蹻脈病/陰蹻脈病
正経十二経脈辨証
気血水辨証(気血津液辨証)
気病(気実、気虚)/血病(血虚、血寒、血熱、血実(瘀血))/気血同病/水(津液病)
衛気栄血辨証
衛分/気分/栄分/血分
三焦辨証
上焦病/中焦病/下焦病
臓腑病証
肝病(肝気虚、肝血虚、肝陽虚、肝陰虚、肝鬱気滞、肝火上炎、肝陽上亢、肝風内動、肝経湿熱) /心病(心気虚、心陽虚、心血虚、心陰虚、心血淤阻、痰濁淤阻心脈、大気下陥、痰迷心竅、痰火擾心、心神不寧、心腎不交、心火亢進) /脾病(脾気虚、脾陽虚、脾陰虚、脾虚湿盛、寒湿困脾、脾胃湿熱、肝脾不和、脾胃昇降失調) /肺病(肺気虚、肺陽虚、肺陰虚、痰湿阻肺、風寒束肺、肺宣発粛降失調)/腎病(腎陽虚、腎陰虚、腎精不足、腎血淤)/心包病
胆病(胆気虚、胆湿熱、肝胆湿熱)/小腸病/胃病(胃気不和、肝胃不和、胃気上逆) /大腸病/膀胱病/三焦病
日本漢方の「証」
日本漢方における証は、中医学における証と多くが共通している。だが、日本漢方と中医学では、虚実の考え方が異なる。中医学における虚実は正気と邪気のバランスで決まる。したがって一人の身体の中の虚実は、一定でなくそのときどきで変化する。一方、日本漢方では虚実は身体の充実度で決まるので常に一定である。また、日本漢方では実証と虚証の中間として中間証があるが、中医学には中間証はない。
日本鍼灸の「証」
臓腑経絡弁証のみが発達して、六部定位脈診による経絡治療が主流である。
- 肝虚熱証/肝虚寒証
- 脾虚熱証(脾虚陽明経実熱証/脾虚胃実熱証/脾虚胃虚熱証)/脾虚寒証
- 脾虚肝実熱証/脾虚肝実証
- 肺虚陽経実熱証/肺虚寒証
- 肺虚肝実証=腎虚肝実証
- 腎虚熱証/腎虚寒証
なお、1995年に行われた日本経絡学会(現在の日本伝統鍼灸学会)において、以下のように用語の定義が提唱された。
『証』:治療法を指示できる病能名
(日本経絡学会誌、第26号より)
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