老人語
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老人語 (ろうじんご)とは、言語を位相的に捉えた時の分類の一つで[1]、高齢者の言語主体に特徴的な語彙・表現。また、役割語において、人物が高齢であることを表現するために用いられる特定の表現である[2]。類似の概念に児童語や若者語等がある。
- ^ 佐藤喜代治編『国語学要説』朝倉書店、1966年、142頁等。
- ^ 金水 2003.
- ^ 金水 2003, pp. 8–12.
- ^ a b 金水 2003, pp. 13–28.
- ^ 金水 2003, pp. 26, 59、 73.
- ^ 金水 2003, pp. 44–49.
- ^ a b 米川 1995, p. 158.
- ^ a b 見坊豪紀「"老人語"の一例?」『辞書と日本語』玉川大学出版部、1977年、126頁。
- ^ 「ろうじん・ご」『新明解国語辞典』三省堂、1972年。第3版(1981年)からは「死語・古語の扱いは出来ない語」とし、第6版(2005年)からは「すでに多くの人の常用語彙の中には無いが、高年の人には用いられており……」と定義を変更している。
- ^ 第6版では用例も「安気・気散じ・湯殿・よしなに」に変更された。
- ^ 「編集方針」金田一京助ほか編『新明解国語辞典』三省堂、1972年、3頁(語釈三「類義語の弁別」)。第3版(1981年)では、「漢語的表現・古語的表現・老人語・雅語的表現・和語的表現・字音語的表現などの術語」によって用法の違いを説明するとし(3頁)、第7版(2012年)では「老人語」が消え、「漢語的表現・和語的表現・古風な表現、口頭的表現などの術語」によるとする。
- ^ そのほか、「高年層の用語」(第4版、どうぞ・滅法界)等の記述も見られる。
- ^ 米川 1995, pp. 167–9.
- ^ 米川 1995, p. 159.
- ^ 金田一京助ほか編、山田忠雄主幹『新明解国語辞典』三省堂、1972年。第3版、1981年。第4版、1989年。第5版、1997年。山田忠雄ほか編『新明解国語辞典』三省堂、第6版、2005年。
- ^ 道浦, 俊彦 (2008年8月11日). “ことばの話3336「新明解の老人語」”. 読売テレビ. 2015年3月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年3月26日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad ae af ag ah ai aj ak al am an ao ap aq ar as at au av aw ax ay az ba bb bc bd be bf bg bh bi bj bk bl bm bn bo bp bq br bs bt 第6版で「古風な表現」に改められた。
- ^ a b 第5版で「やや改まった表現」に改められた。
- ^ a b 第6版で「やや改まった表現」に改められた。
- ^ a b 第4版で「古風な表現」に改められた。
- ^ えっけんの項
- ^ えつねんの項
- ^ 米川 1995, p. 50.
- ^ 第3版まで「老人語」とされていたが、第4版(1989年)において「『かわいい』の老人語に基づく、若者間の流行語」とされ、第6版では「老人語」が消え、「古風な表現であったが、現在多く若者の間で用いられる」とする。
- ^ 「老人語」とはされていないが、「主として高年の、女性の用語」とある。
- ^ 米川 1995, pp. 68–9.
- ^ 米川 1995, p. 69.
- ^ a b c d 第4版まで。
- ^ 米川 1995, p. 88.
- ^ 第5版において「『手間がかかる』意の古風な語」に改められた。
- ^ a b 第4版において「老人語」とされ、第6版では「古風な表現」となった。
- ^ 第5版において「古語的表現」となり、第6版では「古風な表現」となった。
- ^ 米川 1995, p. 124.
- ^ 米川 1995, pp. 130–1.
- ^ ポンチの項
- ^ 第4版で「改まった表現」に改められた。
- ^ 米川 1995, p. 137.
- ^ 第4版で「やや古い表現」に改められた。第6版では「やや古風な表現」。
- ^ 第6版では「⇒もくぜん」
- ^ 米川 1995, p. 145.
- ^ 初版では独立の項目を立てていたが、第3版(1981年)以降、項目はなくなり、「老人語」の例に挙げられるのみとなった。第6版では「老人語」の例からも消えた。
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