私営田領主
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/11/28 22:40 UTC 版)
平安時代中期に郡司や荘長であった者や地方に下向してそのまま土着した国司などが、農民に種子(籾)や農料(食料や「功料」と呼ばれる報酬分)を与えて私有地を耕させ、その全収穫を自らのものとすることで領主化したものである。伊賀国の藤原実遠や平将門に代表される坂東軍事貴族はその典型であった。平安時代後期に権門や国衙と結びつきながらこうした私営田を荘園化させて自らはそこの荘官・下司・公文・地頭などに就任して在地領主になる者、職を獲得して在地領主を介して作人を使役することで一定の加地子を獲得する加地子領主になる者が現れた。
参考文献
- 山田英雄「私営田領主」(『平安時代史事典』(角川書店、1994年) ISBN 978-4-04-031700-7)
- 藤井崇「私営田領主」(『日本古代史事典』(朝倉書店、2005年) ISBN 978-4-254-53014-8)
- 1 私営田領主とは
- 2 私営田領主の概要
- 私営田領主のページへのリンク