砂漠
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砂漠化
地球上の砂漠は、毎年600万ヘクタールの規模で拡大を続けている[29]。これは、上記のような気候による影響だけではなく人間の活動にともなう要素が大きい[2]。こうした、それまで砂漠ではなかった場所が砂漠となることを砂漠化という。砂漠化にはそれまでの土壌が雨や洪水、風などによって流出し基盤が露出し植物が生育できなくなる土壌流出、土壌中における塩類濃度が上昇し、植物が育成できなくなる塩性化、周辺にあった砂丘から砂漠ではない地域に砂が流れ込み、農地などを飲み込んでしまう飛砂や流砂などがある。砂漠化はその地域に居住する人々の食料生産ができなくなることや、二酸化炭素の吸収源である森林が減少し、地球温暖化を加速させるなどという深刻な影響がある。こうした砂漠化を進行させる原因としては、森林の過剰な伐採により土地の保水能力が衰えることや、家畜の過放牧、過剰な焼畑農業、過度の灌漑による土地の塩性化などが指摘されている。中央アジアに位置するアラル海においては、湖に流れ込むアムダリア川とシルダリヤ川の2つの大河の水量が沿岸地域における過度の灌漑やカラクム運河への分水などによって大幅に減少してしまい、湖に流入する水がほぼなくなったために湖水の面積が急速に縮小し、かつてのアラル海のほとんどは乾燥した塩原となってしまっている。こうした砂漠化の進行を防ぐために、砂漠縁辺でのグリーンベルトの造成や草方格による砂丘移動の防止などさまざまな対策が取られているが、実効性は上がっているとはいえない。
なお、こうした砂漠化防止とは別に、もともと砂漠だった場所に植物を成育させ緑地化する、いわゆる砂漠緑化も行われているが、これは本来の砂漠から緑地へと自然を改変するものであり、生態系の維持などの点から批判がある。
不確定要素はあるものの、1980年と2000年を比べると、サハラ砂漠とその周辺では、降雨量の増加により緑化が進行しているとされる[30]。
- ^ What is a desert?, USGS
- ^ a b 砂漠化の原因・現状
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- ^ http://wired.jp/2016/05/25/heat-from-misaligned/ 「グーグルも投資した「世界最大の太陽熱発電所」で火災、トラブルが相次ぐ」2016年05月25日 WIRED 2016年8月24日閲覧
- ^ 地球環境問題 (PDF) - NTTコミュニケーションズ
- ^ サハラ砂漠、気候変動で緑化が進行か ナショナルジオグラフィックニュース、2009年9月、James Owen(インターネットアーカイブ)
- ^ 『大辞典 第十二巻』(平凡社 1935年) p.142
- ^ “The World's Largest Deserts”. Geology.com. 2013年5月12日閲覧。
- ^ “海洋50のなぜ”. www.isee.nagoya-u.ac.jp. 2023年4月22日閲覧。
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