相殺 民事訴訟における相殺

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > > 法概念 > > 相殺の解説 > 民事訴訟における相殺 

相殺

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/06 21:43 UTC 版)

民事訴訟における相殺

民事訴訟において、相手の請求に対して、相殺があったこと(又は相殺をすること)を主張することを相殺の抗弁という。すでに相殺の意思表示を行ったという抗弁(裁判外の相殺の抗弁)と、当該法廷において(相手の債権が認められることを条件とした)相殺の意思表示を行うという抗弁(訴訟上の相殺の抗弁)の2種類がある。

たとえば、原告の主張する金銭債権が認められても、被告によってその全額について相殺の抗弁が主張され、その主張を裁判所が認めた場合は、相殺の抗弁を主張した被告が勝訴することになる。しかし、訴訟上の相殺の抗弁の場合には、勝訴した被告にも実体的な債権の消滅という不利益をもたらすので、弁済など他の抗弁も同時に主張されている場合はまずそちらの抗弁について先に認められるか否かを判断するものとされている。

相殺の抗弁の対象となった債権については、既判力の効力により再度の主張が禁じられる(民事訴訟法114条2項)。主文だけでなく理由中の判断にも既判力が及ぶ例外的な場合である。


脚注

[脚注の使い方]



  1. ^ a b c d e f g h i j 民法(債権関係)改正がリース契約等に及ぼす影響 (PDF)”. 公益社団法人リース事業協会. 2020年3月19日閲覧。
  2. ^ a b c d 改正債権法の要点解説(8) (PDF)”. LM法律事務所. 2020年3月19日閲覧。
  3. ^ a b c 民法(債権関係)の改正に関する 要綱仮案における重要項目 (PDF)”. 兵庫県弁護士会. 2020年3月20日閲覧。


「相殺」の続きの解説一覧




相殺と同じ種類の言葉


品詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「相殺」の関連用語

相殺のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



相殺のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの相殺 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS