生命の樹 (旧約聖書) 生命の樹 (旧約聖書)の概要

生命の樹 (旧約聖書)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/03 05:22 UTC 版)

ギカティラリキウス訳書に描かれたセフィロト[1][2]

旧約聖書において神がアダムとエバをエデンの園から追放した理由は、知恵の樹の実を食べた人間が、生命の樹の実までも食べて永遠に生きる事がないようにするためであったとされる[3]

ユダヤ教神秘思想カバラでは神による天地創造の象徴を10の円と22の直線で図式化した。その図はセフィロトヘブライ語: ספירות‎、英語: Sefirot、Sephirothic Tree)もしくは生命の樹英語: Tree of Life)と呼ばれた。

旧約聖書創世記における「命の木」

  • 聖書協会共同訳聖書創世記2章9節
    神である主は、見るからに好ましく、食べるのに良さそうなあらゆる木を地から生えさせ、園の中央には、命の木と善悪の知識の木を生えさせた。
  • 新共同訳聖書創世記2章9節
    主なる神は、見るからに好ましく、食べるに良いものをもたらすあらゆる木を地に生えいでさせ、また園の中央には、命の木と善悪の知識の木を生えいでさせられた。
  • 口語訳聖書創世記2章9節
    また主なる神は、見て美しく、食べるに良いすべての木を土からはえさせ、更に園の中央に命の木と、善悪を知る木とをはえさせられた。
  • 聖書協会共同訳聖書創世記3章22節
    神である主は言われた。「人は我々の一人のように善悪を知る者となった。さあ、彼が手を伸ばし、また命の木から取って食べ、永遠に生きることがないようにしよう。」
  • 新共同訳聖書創世記3章22節
    主なる神は言われた。「人は我々の一人のように、善悪を知る者となった。今は、手を伸ばして命の木からも取って食べ、永遠に生きる者となるおそれがある。」
  • 口語訳聖書創世記3章22節
    主なる神は言われた、「見よ、人はわれわれのひとりのようになり、善悪を知るものとなった。彼は手を伸べ、命の木からも取って食べ、永久に生きるかも知れない」。
  • 聖書協会共同訳聖書創世記3章24節
    神は人を追放し、命の木に至る道を守るため、エデンの園の東にケルビムときらめく剣の炎を置かれた。
  • 新共同訳聖書創世記3章24節
    こうしてアダムを追放し、命の木に至る道を守るために、エデンの園の東にケルビムと、きらめく剣の炎を置かれた。
  • 口語訳聖書創世記3章24節
    神は人を追い出し、エデンの園の東に、ケルビムと、回る炎のつるぎとを置いて、命の木の道を守らせられた[4]

セフィロト

図式化したセフィロトの樹
リキウスのセフィロト[1][2]
キルヒャーのセフィロト[5][6]
フラッドのセフィロト[7]

セフィロトヘブライ語: ספירות英語: Sefirot)は、ユダヤ教神秘思想カバラにおいて、10個のセフィラと22個の小径(パス)により図式化された世界創世の象徴。2世紀の教典『形成の書』によって述べられた世界の創造が、13世紀の文献『ゾーハル』において象徴化され、ヨゼフ・ギカティラなどのカバリストたちによって研究された。

近代以降の西洋魔術、特に黄金の夜明け団などではタロットカードと結びつけて研究が行われた。セフィロトの成り立ちはユダヤ教の生命の樹とは異なるものであるが、この二つを同一のものとみなす考えも存在する[8]




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