猿の惑星 (映画) オランウータン

猿の惑星 (映画)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/10 14:11 UTC 版)

オランウータン

オランウータンは、オレンジ色のスーツを着ている。インテリかつ穏健派で、猿社会の調整役として描かれている。

ザイアス博士
ザイアス議長。科学庁長官で保守的な指導者層の一人であったが、禁断の地に、より高度な知能に変化した人類文明が存在していたことを知っており、そのためにさまざまな隠蔽工作を図るも、結局はテイラーの行動力と、彼の2重3重の罠の前にあえなく頓挫した。一方、続編では急速に力をつけたウルサス将軍を排除することができなかった。以上のように老獪ではあるが、本質的には剛毅として描かれている。ラストはテイラーの発動した最終兵器、コバルト60爆弾(アルファオメガと言われるコバルト27をウラン、プルトニウム等の核分裂時に混ぜ、生成されたコバルト60を拡散させ放射能除去不能な汚い核爆弾)の前に地球とともに滅んだ。
ヴァージル
シーザーの友人で哲学者。あらゆる知識に精通した博識なオランウータンで、シーザーの良き補佐役として活躍するが、腕っ節はあまり強くない。
マンデマス
銃火器の管理人をしている頑固一徹なオランウータン。(相手がシーザーでも)良識的な者にしか武器を貸さない信念の持ち主であったが、アルドー将軍の実力行使で武器を奪われる結果となる。

ゴリラ

シリーズ作中でのゴリラは、粗暴で権力欲の強いタカ派の軍人として描かれている(なお、現実のゴリラは温和かつ繊細な性質である)。革製の黒いベストを着ており、主に棍棒リボルバー式拳銃を携行している。『猿の惑星』と『続』では、木製の実包でカスタマイズされたM1ガーランド・マドセンM50(英語版)に加え、石製の大砲で武装していた。『征服』では、オレンジの囚人服を着せられて労働を強制されている。

ウルサス将軍
猿の軍隊の指揮官。「猿は猿を殺してはならない」の掟を(渋々ながらではあるが)守る好戦的な軍人で、実質的に猿社会の兵権を完全掌握している。猿社会に起こり始めていた食料問題の解決策を禁断の地に求めようと侵攻し、ミュータント化した人間たちを掃討する。
アルドー将軍
軍人。常に力づく以外での解決手段を好まない粗野な人物。かつてシーザーの父のコーネリアスが語った、猿たちの救世主(最初に人間に抵抗した猿)と同名である。
猿が人間を支配せず共に共存して暮らすことに納得できず、部下たちを扇動してシーザーへのクーデターを企てるが、彼の息子のコーネリアスに密議の内容を聞かれたため、「猿は猿を殺してはならない」の掟を破り、彼を殺害した。ミュータント化した人間たちとの戦争に勝利した直後にその事実が発覚し、憤激したシーザーに追い詰められて粛清された。

メカニック

イカルス号
ANSA(アメリカ国立宇宙管理局。現実のNASAに相当する宇宙機関)に所属する恒星間航行超光速宇宙船で、正式名称は「リバティー1」。
船体は二等辺三角形に近いくさび形で、船内には4人掛けのコックピットと4台の長期睡眠装置が、また機首上部とコックピット、コンソール下には脱出ハッチが、更に基底部にはリアハッチがそれぞれ設けられている。なお、機首内部は脱出トンネルとなっており、機首側とコックピット側とを繋いでいる。
1972年1月15日にテイラーら4名の宇宙飛行士を乗せてアメリカケネディ宇宙センターから打ち上げられ、船内時間で約半年、地球時間で約700年の宇宙飛行を続けた後に搭乗員全員が長期睡眠に入り、自動操縦で地球へ帰還する予定であった。しかし、その直後に発生したコンピューターのトラブルにより、禁断地帯のとある内海に不時着した後に水没してしまう。なお、不時着時の地球時間は3978年11月25日、船内時間は1973年6月16日(劇中で直接の描写はない)ごろとなっており、出発から地球時間で約2000年、船内時間では約18月ほど経過していた事になる。
続・猿の惑星』には同型船「リバティー2」が登場し、テイラー隊の捜索と救助のためブレントら2名を乗せて打ち上げられるが、本機もまた未来の地球に不時着する。
新・猿の惑星』では、チンパンジーのマイロ達によってイカルス号が湖から引き揚げられて修理され、マイロとコーネリアス、ジーラの3人が地球から脱出する際に使用された。
なお、リブート作品猿の惑星: 創世記』では、同名の火星探査船が消息を絶っていることが劇中で報道されている。旧シリーズとの直接的な関係性は不明であったが、新シリーズの監督であるマット・リーヴスは本作と繋がる作品である旨を述べており、実際3作目『猿の惑星: 聖戦記』に登場する口を利けない少女ノバは本作のノバと同一人物とされている。ただし年代やイカルス号の特徴などに矛盾が生じているため、厳密に繋がっているわけではない。

  1. ^ Planet of the Apes”. Box Office Mojo. Amazon.com. 2011年5月4日閲覧。
  2. ^ 『キネマ旬報ベスト・テン85回全史 1924-2011』(キネマ旬報社、2012年)251頁
  3. ^ a b c d e “ひっかき回し37%”. サンケイスポーツ (産業経済新聞社): p. 11. (1974年1月8日) 
  4. ^ 品川四郎「吹替洋画新聞 第四号」『宇宙船』Vol.112(2004年5月号)、朝日ソノラマ、2004年5月1日、112頁、雑誌コード:01843-05。 
  5. ^ テイラー大佐が猿に向かって言う『気狂い』『気違い猿』など
  6. ^ 20世紀FOXホームエンターテイメント”. 2015年1月1日閲覧。
  7. ^ 『理科年表 平成25年』 丸善 2012年刊





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