猿の惑星 (映画)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/10 14:11 UTC 版)
チンパンジー
チンパンジーは、緑色の背広と茶色のズボンを着用している。猿社会の頂点に君臨するが、ゴリラやオランウータンより発言力は小さい。シリーズの制作当時は、チンパンジーと人間との遺伝距離は後年ほど知られていなかった。『征服』では、緑の囚人服を着せられて労働を強制されている。
- コーネリアス
- 考古学者で、猿の文明の成立以前にいた者のことを研究している。人間に対して懐疑的ではあるが、婚約者のジーラと共にテイラーを匿い、心強い味方となる。テイラーと禁断の地の果てまで同行したが、結局は猿社会に戻り、ブレントにも同様に保護を与える。友人の天才マイロの助けでジーラと共にイカルス号に乗り、過去の地球へと亡命できたが、後に未来の真実を知った人間の権力者たちに追い回される形となり、無残にも射殺された。
- ジーラ博士
- 動物心理学者兼獣医で、人間をいかにして猿に近づけるかを研究している。その為、非常に進歩的な思想を持っており、保守的なオランウータンや好戦的なゴリラたちから目の敵にされている。コーネリアスよりも人間寄りの考え方で、テイラーやブレントにも一定の理解を示す。過去の地球への亡命後にコーネリアスの子を出産したが、自分たちの抹殺をもくろむ人間たちから逃げ回る中、夫婦ともども射殺された。
- マイロ
- アマチュア科学者兼発明家で、コーネリアス・ジーラ夫妻の知人。後に夫妻と共に自ら修理したイカルス号に乗り、過去の地球へ到着する。研究所の檻に入れられた後、ここが過去の地球であることや、人間が高度な文明の担い手であった仮説が正しかったことをコーネリアスに告げるが、自分たちの知る未来の情報が人間たちの恐怖心を刺激することをも予見しており、夫妻と示し合わせて「言葉を知らない」チンパンジーとして振る舞うように忠告する。しかし、「動物」としての扱いに耐えられなくなったジーラが言葉を話したうえ、そのことについて夫妻と口論中、隣の檻にいた「普通の」ゴリラに襲われ、そのまま絞め殺されてしまう。ほとんど活躍の場はなかったとはいえ、その優秀な人物像は湖畔に沈んでいたイカルス号を修理して宇宙飛行を達成したことや、夫妻が息子にマイロと名付けたことで示されている。
- シーザー
- コーネリアスとジーラの長男。当初は両親から「マイロ」と名付けられたが、まもなく両親が死亡したために本人は知る由もなく、人間から辞書を差し出され、指差した単語を名前とすると決められたときに、自ら「シーザー」を指差して新たな名とした。猿の中で唯一人語を理解し、話すことができる。知略と統率力と行動力に溢れ、理知的で穏健な思考の持ち主。なお、反乱のために仲間を集める際には、言葉を使わずに呼びかける超常的な描写が見られる。マクドナルドやコルプからカエサルと同名であることを指摘され、「(信頼する部下の)ブルータスに殺された男だとも知らない癖に(そんな名前を名乗るとは)」と揶揄されている。チンパンジーの割には腕っぷしが強い方で、アルドーが唯一恐れる男でもある。
- リサ
- シーザーの妻。シーザーを支え、人間と猿の調和社会を築こうとするも、タカ派のアルドーや別の場所で生き残ったコルプたち人間の侵略の間で翻弄される。
- コーネリアス(シーザーの長男)
- シーザーの長男。両親やヴァージル、マクドナルド(弟)らの教育で指導者にふさわしく成長しつつあったが、樹上からアルドー将軍らの密議を盗み聞きしたところを見つかってしまい、掴まっていた枝をアルドーに剣で切リ落とされ、転落死した。
- ^ “Planet of the Apes”. Box Office Mojo. Amazon.com. 2011年5月4日閲覧。
- ^ 『キネマ旬報ベスト・テン85回全史 1924-2011』(キネマ旬報社、2012年)251頁
- ^ a b c d e “ひっかき回し37%”. サンケイスポーツ (産業経済新聞社): p. 11. (1974年1月8日)
- ^ 品川四郎「吹替洋画新聞 第四号」『宇宙船』Vol.112(2004年5月号)、朝日ソノラマ、2004年5月1日、112頁、雑誌コード:01843-05。
- ^ テイラー大佐が猿に向かって言う『気狂い』『気違い猿』など
- ^ “20世紀FOXホームエンターテイメント”. 2015年1月1日閲覧。
- ^ 『理科年表 平成25年』 丸善 2012年刊
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