津波火災
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津波火災(つなみかさい)とは、津波の浸水被害を受けた地域で発生する二次災害(複合災害)である[1]。火と水という対照的で相反する要因が結びつく災害である。避難や事前対策が困難であり、浸水地域内で発生する火災のために特有の消火活動困難性を持つ[2][3]。記録によると、これまでに最も大きな規模の津波火災が発生したのは東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)である[4]。東日本大震災では、関東大震災などを超す159件の出火(地震による火災は計373件)が確認されていて、その多くは自動車や家屋の電気系統を出火原因とするものであった[5]。
- ^ ハザードラボ:津波火災
- ^ “地震火災 ~来たるべき大地震に備えて~|安心安全情報|iTSCOM.net/イッツコム”. www.itscom.net. 2018年9月1日閲覧。
- ^ 天笠雅章, 糸井川栄一, 梅本通孝、「津波起因火災における消火活動実態と消火活動困難性に関する研究」 『日本火災学会論文集』 2012年 62巻 2_3号 p.33-48
- ^ 独立行政法人建築研究所 東日本大震災における津波火災・地震火災 (PDF)
- ^ 津波火災現象の解明とその対策|地震本部
- ^ 釜石市 昭和三陸津波
- ^ 畑村創造工学研究所 新潟地震による石油タンク等の火災
- ^ NHK 時論公論 「都市を襲う津波火災に迫る」
- ^ 筑波大学論文:津波火災延焼モデルの検討 (PDF)
- ^ “東日本大震災の火災、津波原因が4割超 学会調査” (日本語). 日本経済新聞 電子版 2018年8月31日閲覧。
- ^ 朝日新聞デジタル:津波火災
- ^ NHKスペシャル「巨大津波 知られざる脅威」 2011年(平成23年)10月9日放送 NHK総合
- ^ 北海道南西沖地震の概要:奥尻町
- ^ 津波火災:ハザードラボ
- ^ 北海道南西沖地震による奥尻島の津波
- ^ 北海道:北海道南西沖地震災害と復興の概要 (PDF)
- ^ 榎本祐嗣, 山辺典昭, 近藤斎「1993年北海道南西沖地震で青苗地区の津波火災は何故起きたのか? : 目撃証言・NHKTV映像の検証と着火原因の考察」(PDF)『歴史地震』第34号、東京大学地震研究所、2019年、55-63頁、ISSN 1349-9890、NAID 40021984478。
- ^ 高知新聞:【津波火災】予測生かし対策強化を
- ^ 日本経済新聞 南海トラフ津波火災270件、名大予測 22都府県で発生
- ^ 日本海新聞:http://www.nnn.co.jp/news/150124/20150124010.html
- ^ 東日本大震災における津波火災の消火活動の実態 |2018年8月28日閲覧 (PDF)
- ^ 清水建設:来るべき巨大地震に向けた地震火災対策上の課題 (PDF)
- ^ Overview of Field Surveys concerning Tsunami Fire in the Great East-Japan Earthquake
- ^ 総合技術政策研究センター:東日本大震災における火災の実態と今後の取り組み (PDF)
- ^ 日本放送協会 (2012年9月3日(月)放送). “NHK-津波火災 知られざる脅威”. NHK クローズアップ現代+ 2018年8月27日閲覧。
- ^ “ガス放出防止器・ガス放出型バルブ(プロパンガス) - ガスの安全豆知識【ホームメイト】”. www.homemate.co.jp. 2018年8月27日閲覧。
- ^ “盲点だった 津波火災” (日本語). 新建東日本大震災復興支援会議. (2012年1月11日) 2018年8月31日閲覧。
- ^ 東日本大震災で発生した津波火災における地形的影響の考察と津波火災危険度評価指標の提案 2018年9月1日 閲覧 (PDF)
- ^ 廣井悠,山田常圭,坂本憲昭 (2011). “東日本大震災における津波火災の概要と特徴”. 地域安全学会 梗概集: p4 .
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